ITmedia NEWS > 製品動向 >
ニュース
» 2007年08月08日 17時40分 UPDATE

ジョブズ氏が語る新たな「i」プロダクト

ジョブズ氏は本社キャンパスで開催したプレスイベントで、Appleはいかにして製品をより環境に優しいものにするかに知恵を絞っていると強調した。

[Daniel Drew Turner,eWEEK]
eWEEK

 米Appleのスティーブ・ジョブズCEOは8月7日、カリフォルニア州クパチーノの本社キャンパスで開かれたプレスイベントで、同社のオールインワンデスクトップコンピュータライン「iMac」の刷新と、アプリケーションスイート「iLife」と「iWork」の「まったく新しいバージョン」を発表した。iWorkには新しい表計算アプリケーション「Numbers」が加わった。

 ジョブズ氏はまた、Appleのオンラインサービス「.Mac」(利用料金は年間99.95ドル)の新機能も紹介した。

 同日発売された新iMacは、「非常にクリーンな製品ライン」(ジョブズ氏)という位置付けを反映し、AppleのMac ProおよびMacBook Pro製品のプロフェッショナルな外観に通じる新しいアルミニウム筐体とガラスカバーを採用している。20インチおよび24インチモデルがラインアップされており、従来用意されていた17インチモデルはなくなっている。

iMac

 だが、20インチモデルの下位製品の価格は、旧17インチモデルと同じ1119ドルに設定されている、とジョブズ氏は述べた。この20インチモデルは、光沢液晶ディスプレイ、2.0GHzのIntel Core 2 Duoプロセッサ、1GバイトRAM、スロットローディング式8倍速SuperDrive、ATI Radeon HD 2400 XTビデオカード、250GバイトSerial ATA HDDといった構成だ。

 20インチモデルの上位製品は1499ドルで、構成の違いは、プロセッサが2.4GHz、Serial ATA HDDが320Gバイト、ビデオカードが256MバイトRAM搭載のATI Radeon 2600 PROとなっている。最上位モデルは、24インチ光沢液晶ディスプレイを搭載する以外はこの製品と同じ基本構成で、価格は1799ドル。

 また、これら3モデルはいずれも、内蔵iSightビデオカメラ、802.11n無線ネットワーク機能、ステレオスピーカーおよびマイクロフォン、mini-DVI(Digital Video Interactive)出力、赤外線Apple Remote、Bluetooth 2.0サポート、AppleのMighty Mouse、新しい薄型キーボードを備えている。BTOオプションで、テンキーのないワイヤレスコンパクトキーボードが30ドル、ワイヤレスコンパクトキーボードおよびマウスのパッケージが50ドルで提供されている。

 ジョブズ氏は、Appleはいかにして製品をより環境に優しいものにするかに知恵を絞っていると強調し、新しいiMacに採用したアルミニウムとガラスは、リサイクルがしやすいと力説した(同氏はマザーボード内の重金属については言及しなかった)。

ソフトウェアのアップデート

 ジョブズ氏はプレスイベントで、Appleの新しいソフトおよびサービスの説明とデモに最も時間をかけた。

 ジョブズ氏は、「最初に発表されて以来、最も大きな変化を遂げたiLife」を初披露した。

 79ドルで同日発売されたiLife '08には、iPhoto、iDVD、iWeb、GarageBand、iMovieというおなじみのアプリケーションが含まれている。だが、これらのアプリケーションの一部は「劇的に改良」されており、1つは完全に生まれ変わったと、ジョブズ氏は語った。

 最も大きく変わったのはiMovie '08だ。生のクリップからビデオを作成するインタフェースと方法が一新されており、iTunesのように1つのライブラリからクリップをブラウズする機能が追加されている。

iMovie

 クリップのコンテンツをそのサムネイルから部分的に取り出せる新機能と組み合わせれば、「あっという間にムービーが作成できる」とジョブズ氏は語った。

 また新しいiMovieでは、ユーザーは1つのメニューオプションを使って、ムービーをエンコードし、iTunesやYouTubeのほか、.Macサービスに新しく追加されたギャラリー機能を通じて共有できる。

 iPhoto '08も、この.Macの「ウェブギャラリー」機能と統合されている。そのおかげでiPhoto '08ユーザーは、「ワンボタンで写真を共有できる」とジョブズ氏は語り、MacやWindowsに対応するあらゆるブラウザで利用可能な「リッチなWeb2.0インタフェース」により、写真アルバムをアップロードして共有することが可能だと説明した。

 またウェブギャラリーでは、ユーザーは自分のWebページに友人が写真をアップロードできるようにするかどうかを選択できる。アップロードできるようにした場合、友人がアップロードした写真は、ユーザーの家のコンピュータのiPhoto '08ライブラリにも自動的に追加される。さらに、iPhoneから新しい「Send to Web Gallery」(ウェブギャラリーに送信)機能を使って、オンライン写真ギャラリーをリモートで瞬時に更新することもできる、とジョブズ氏は語った。

 iPhoto '08のこのほかの新機能としては、写真を撮影日ごとに自動的にまとめるなどのイベント別分類機能、統合された検索機能、強化された編集ツール、Appleがデザインしたテーマを使って家庭のプリンタで写真を印刷する機能、当分見ない写真を隠しておく機能などがある。

 一方、iWeb '08には、ユーザーがGoogle Mapsやそのほかの機能を自分のWebページに組み込める「ライブWebウィジェット」機能や、Google AdSenseとの統合機能、写真アルバムやビデオをインデックスページに整理できるオプションが追加された。またユーザーは、自分のパーソナルドメインを使ったり、Webページを公開した後でテーマを切り替えたりもできる。

 DVDオーサリングアプリケーションのiDVD '08は、パフォーマンスが強化されたほか、プロ品質のエンコード機能や新しいテーマが用意された。

 GarageBandには、マルチトラック録音、24ビットオーディオサポート、基本的な楽譜印刷といった機能が新たに搭載された。

 さらにジョブズ氏は、79ドルで同日発売されたiWork '08も披露した。同氏はこのスイートに新たに加わったNumbersを、「普通の人のための表計算ソフト」と紹介した。

 Numbersは、「ほぼすべての」Microsoft Excelドキュメントをインポート、エクスポートする。ただし、ジョブズ氏は質疑応答の中で、NumbersはExcelマクロをサポートしていないと語った。

 その代わりにNumbersは、よりユーザーフレンドリーな表計算操作モデルを基軸にしているようだ。例えば、変数の代わりに説明的な用語が使われる数式や、インタラクティブなスライダーを使って値やテーブルの変更結果を瞬時に確認できる機能、ユーザーが調整できる印刷プレビュー、iWorkのドキュメント作成アプリケーションであるPagesに似たそのほかの機能などがNumbersの特徴だ。

Numbers

 Pagesの新版のPages '08は、2つのモードを提供する。「多くの人がPagesをワープロとして使いたいと考える」ため、Pages '08は、ワープロモードでもページレイアウトモードでも使えるようになっている、とジョブズ氏は説明した。また同氏は、Pages '08では、Microsoft Wordと互換性のある変更履歴機能、状況に応じて表示内容が変化するフォーマットバー、140種類のデザインテンプレートも提供されると述べた。

 iWorkのもう1つのコンポーネントであるプレゼンテーションアプリケーションのKeynoteには、新しいテキスト効果、トランジション、テーマが追加された。また、アルファチャンネルを使って写真の一部を簡単にトリミングできる機能や、Keynoteスライドの動きなどをカスタマイズできる「A to Bアニメーション」機能も搭載された。

 ジョブズ氏は、iLife '08は7日から、すべてのMacコンピュータにバンドルされると語った。iLife '08とiWork '08は、現行のMac OS X 10.4「Tiger」に加え、10月発売予定のMac OS X 10.5「Leopard」にも対応するという。

関連キーワード

ジョブズ | Apple


原文へのリンク

Editorial items that were originally published in the U.S. Edition of “eWEEK” are the copyrighted property of Ziff Davis Enterprise Inc. Copyright (c) 2011. All Rights Reserved.