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NEC、NASDAQ上場廃止へ

» 2007年09月21日 20時14分 公開
[ITmedia]

 NECは9月21日、米国預託証券(ADR)のNASDAQ上場が廃止される見通しを明らかにした。米国証券取引委員会(SEC)が求めていた年次報告書が提出できなくなったため。

 米国会計基準に基づき、情報システムの保守・サポートサービスの収益分析を監査法人から要求されていたが、収益の認識に必要な情報の収集ができないとして断念。このため2006年3月期の連結財務諸表の監査が完了せず、SECに年次報告書を提出できなくなった。NASDAQは年次報告書の提出期限を9月25日としていたが、NECが提出を断念したため、同日以降にADRの取引を停止し、上場を廃止する見通し。

 ADR残高は同社発行済み株式の約2.9%に当たる。上場が廃止された場合、米国内の証券会社を通じて店頭取引は可能になる見込み。また普通株式に交換した上で日本市場で売却することもできる。ADR解約手数料は年内いっぱいまで同社が負担する。

 同社は06年9月中間期から日本会計基準に変更。同基準に基づく財務諸表は、米国会計基準で問題になった規定の影響は受けないとしている。

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