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盗難車のスピードを制御する技術、まずはシボレーに搭載

» 2007年10月10日 10時09分 公開
[ITmedia]

 米General Motors(GM)とGMの子会社で車載通信サービスの米OnStarは10月9日、盗難車の速度を落とすことで、車が持ち主の手元へ戻る確率を上げ、警察から逃走しようとして犯人が事故を起こさないようにするための新技術の実演を行った。新技術「Stolen Vehicle Slowdown」では、OnStarの担当者が警察と協力、盗難車へ信号を送ってエンジンのパワーを落とし、速度を徐々に落とすことを可能にするという。

 米道路交通安全局の統計によると、警察による盗難車追跡は年間約3万件で、逃走中のスピードの出し過ぎなどが原因で約300人が死亡しているという。

 GMはStolen Vehicle Slowdownを、2009年モデルの約170万台に導入する計画。特にChevroletブランドでは、60%以上が新技術搭載モデルになる予定。

 OnStarは1996年以来、サービス加入者に対し「Vehicle Location Assistance」サービスを提供しており、今回の新サービスはその拡張版。同サービスはGPS技術を利用、盗難車の位置を把握した後、警察にその情報を提供、盗難車取戻しを支援するというもの。OnStarによると、月に平均約700件のサービス利用があり、過去10年間で2万8000件の盗難車報告に対応してきた。

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