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ペンタックス吸収合併 新会社は「HOYA」

» 2007年10月29日 14時44分 公開
[ITmedia]

 HOYAは10月29日、子会社化したペンタックスを2008年3月31日付けで吸収合併すると発表した。HOYAグループ内で経営資源を最適化するため、当初計画通り合併による経営統合が必要と判断した。合併後の新会社は「HOYA」。カメラの「ペンタックス」ブランドは残るが、会社名としては消えることになる。

HOYAの株価チャートHOYAの株価チャート(1年:縦軸の単位は円)ペンタックスの株価チャートペンタックスの株価チャート(1年:縦軸の単位は円)

 株式公開買い付け(TOB)で子会社化した経緯を考慮し、現金交付方式で合併する。ペンタックス株主に対し、TOB買い付け額と同じ1株当たり770円を交付する。のれん(営業権)として467億円が発生する見込み(10年均等償却)。

 東証はペンタックスを10月30日付けで整理ポストに割り当て、11月30日付けで1部上場が廃止される。

 両社売上高(07年3月期)の単純合算は約4600億円。合併後の新会社は、内視鏡などの「ライフケア」、光学ガラス・レンズやデジタルカメラモジュールなどの「オプティクス」、眼鏡レンズなどの「アイケア」、デジカメ、双眼鏡などの「イメージングシステム」を中心に、事業ポートフォリオを最適化する。

 両社は昨年12月、合併による経営統合に合意したが、カメラ事業の扱いなどで対立し、いったん白紙化。ペンタックスの内紛を経て、5月に再び経営統合の合意を発表。7月にHOYAがTOBを行い、ペンタックス株式の90.48%を取得して子会社化した。

 ペンタックスは1919年(大正8年)、旭光学工業として設立。レンジファインダー全盛期の1952年に国産初の35ミリ一眼レフカメラ「アサヒフレックスI」を発売し、現在の一眼レフ時代の先駆けとなった。2002年にブランドと同じ現社名に変更した。

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