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» 2007年11月12日 17時03分 UPDATE

みんなが幸せになれる著作権って何だろう

例えば、コンテンツが全部フリーコピーできればユーザーとしてはうれしいが、アーティストは困る。理想的な著作権とは何だろうか。あるシンガーソングライターに聞いてみた。

[岡田有花,ITmedia]

 先週のアクセス上位も、ニコニコ動画関連が占めた。トップは、ニコニコ動画で“活躍”した「初音ミク」の妹分の詳細が発表された、という記事。名前は「鏡音(かがみね)リン」だ。

 バストアップのイラストと全身ラフ画しか発表されていないが、それを参考にリンのイラストを描く人が続出。ミクが持っているネギの代わりに何を持たせるべきか――といった議論も、ネット上で盛り上がっている。

 ところで最近ネットでは、著作権に関する話題が盛り上がっている。先週末も、実演家団体らがJEITAの録音録画補償金に関する考え方に対して公開質問状を提出するなど、さまざまな権利者団体や、業界団体、ユーザーがそれぞれの立場を表明してきている。

 ユーザーの立場に立ってみると、何でもフリーであるほうがありがたい。だが、全部フリーになった結果、フリーライドが横行して著作者にお金が回らなくなり、創作が枯れてしまってはユーザーとしても困る。

 先日あるシンガーソングライターに、こんな質問をした。「自分の音楽が、100%フリーで流れてたくさんの人が聞いてくれるのと、有料だけど少数のファンの人しか聞いてくれないのと、どっちがいいですか」――

 「それは究極の質問で、実際にはありえない状態」。彼はこう前置きした上で言う。「フリーでたくさんの人が聞いてくれるならうれしいけれど、お金が入らなくて、音楽作りが続けられなくなったら意味がない」

 記者はそのアーティストが大好きだ。CDが出れば絶対に買う。実はCDプレイヤーを持っておらず、楽曲はiPodかPCでしか聞かないから、レンタル店で借りても同じこと。だが購入して所有することがうれしいし、彼の楽曲からもらった「幸せ」を、代金として少しでも返せればいいなぁ――とも思う。

 海外旅行が好きな彼はこんなふうに言っていた。「何でもかんでもデータになるのがいやなんです。仕出し弁当も全部データになって、同じになっちゃうような気がしていて。外国に行っても、出てくる食べ物が同じとか。実際にそういう風になってきている気がするし」

 例えば、DTMで作られた初音ミク作品は全部データだ。しかし、作品1つ1つに違いがあるし、デジタルコピーできるコンテンツだけれどそこには愛がある。CDに焼き付けてイベントで販売すれば、対価を得ることもできる。

 モノとデジタルとアナログとコンテンツの画一性と著作権。考えるほど分からなくなるが、ともかく、何かを作る人がひもじい思いをせずに済み、みんなが「ニコニコ」できる著作権の形があればいいなぁ、と思っている。

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