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デート相手をルックスで検索できる「Eyealike」

» 2007年11月15日 17時23分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 ITインフラプロバイダーの米Logicalisから先ごろ分社化されたActiveSymbolsは11月12日、FacebookやMySpaceといったソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のユーザー向けに、オンラインの写真を検索して好みの相手を見つけるための新しい検索プラットフォーム「Eyealike VS(Visual Search)」を発表した。

 SNSサイトでは通常、プロプライエタリな検索エンジンを用いて、ユーザーがプロフィールをキーワード検索して好みの相手を見つけられるようになっているが、多くの場合、検索結果の写真は必ずしもキーワードとマッチしているとは限らない。

 Eyealike VSプラットフォームはデジタル写真やデジタル動画を分析して、ユーザーが好みの相手を見つけられるようにするためのもの。

 ActiveSymbolsのグレッグ・ホイス社長によると、Eyealike VSでは、多数のデジタルメディアから好みの相手を選り分けようとしているユーザーに対して、検索速度と検索精度を改善すべく、英数字データの検索は行わないようにしているという。

 「テキストベースの検索が近い将来、消えてなくなることにはならないだろう。だが、われわれの住む世界はもはやテキスト検索だけでは満足できなくなっている」と同氏はeWEEKの取材に応じ、語っている。

 Eyealike VSはGoogleやYahoo!などのコンシューマー向け検索エンジン、AutonomyやFastなどの企業向け検索エンジン、そしてプロプライエタリな検索プラットフォームからの離脱であると同時に、そうしたプラットフォームへの挑戦者でもある。

 こうしたサイトはこれまで、コンテンツをキーワードで検索できるようにすることで成功してきた。特にGoogleとYahoo!はここ数カ月間、検索アルゴリズムの徹底的な見直しを進め、画像検索の強化を図っている。

 だが、こうした一般的なアプローチでは不十分だ。なぜなら、これらのアプローチはハイパーリンクやタグ、メタデータ、ページ書式を基に検索結果を提供するテキストベースのモデルに大いに依存しているからだ。ホイス氏によると、今後オンラインで写真やビデオなど各種のリッチなメディア形式が増えるにつれ、こうしたアプローチでは対応しきれなくなるという。

 ActiveSymbolsは従来のテキスト検索とは異なる検索プロバイダーとして、動画検索エンジンのblinkxに加わっている。blinkxでは、Web上の何千件もの動画コンテンツを検索できる。

 ホイス氏によると、ActiveSymbolsはユーザーに従来の検索インフラを使わないよう奨励しているわけではないという。ActiveSymbolsのプラットフォームは既存のWebサイトのキーワード検索を補完する存在となるからだ。

 Eyealike VSプラットフォームは、Eyealike Face Search、Eyealike Image Detection、Eyealike Video Copyright Surveillanceの各モジュールで構成される。後者の2つのモジュールは現在非公開でβテストが行われており、さらなる詳細は追って発表される見通し。

 Eyealike Face Searchは現在公開でβテストが行われており、既にMatch.comやAmericansingles.comなどのオンライン出会いサイトに採用されている。

 Face Searchの検索アルゴリズムでは、「ブロンドヘアー」や「ブルーの目」といった決まったキーワードを使うのではなく、肌の色、目、髪の色、テクスチャー、長さなど、さまざまな顔の特徴に基づいてルックスを分析するアプローチが取られている。βテストの参加者は自分の写真をアップロードして似ている有名人をチェックしたり、有名人に似ているデート相手を探したりできる。

 ホイス氏によると、ActiveSymbolsにとってオンラインデートは「すぐに成果を出せる分野」にすぎず、将来的には、政府機関も含め、そのほか各種の垂直市場にFace Searchソフトウェアを広めていきたい考えという。

 Eyealike VSプラットフォームの各モジュールはオンデマンドのほか、ライセンスソフトウェアとしても提供される見通し。また同ソフトウェアはWindowsおよびLinuxサーバに対応し、WindowsマシンやMacのほか、携帯端末やスマートフォンで動作する。

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