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Wiiと「フレッツ光」でネット機能を楽しんで──任天堂とNTT東西がタッグ

» 2007年11月28日 19時42分 公開
[ITmedia]
photo NTT東の接続構成例

 任天堂とNTT東西地域会社は11月28日、「Wii」と「フレッツ光」によるブロードバンド接続の普及を目指し協業すると発表した。ユーザーからの相談に応じるサポートセンターを共同で運営するほか。フレッツ光の契約から接続機器の提供、家庭内でのセットアップまで一括して安価に提供するサービスも行う。

 Wiiは国内で360万台を販売するヒット商品だが、ネット接続率は4割にとどまる。Wiiの特徴であるネットサービスを普及させたい任天堂と、ノンPCをフレッツ光の加入者拡大のてこに使いたいNTT東西の考えが一致した。

 具体的には、3社が共同運営する「Wii×フレッツ接続サポートセンター」を29日に開設。東西共通の電話番号でユーザーからの相談に応じ、新規回線の受け付けから実際の接続までをサポートする。

 また、回線工事から家庭でのセットアップまでをセットにした「簡単!便利!Wii接続おまかせパック」も提供する。回線工事費と無線LANアクセスポイント(バッファロー製)、Wiiポイント1000ポイント、訪問設定(不要な場合はWiiポイント1000ポイント)をパッケージ化し、価格は6800円に抑えた。無線LANルータの場合は8800円(それぞれ価格は年内までの申し込み分)。

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photo 左からNTT東の古賀副社長、任天堂の波多野専務、NTT西の井上副社長

 「Wiiのネット接続率は40%。50%を超える日本のブロードバンド普及率に比べると低位にとどまっている」──任天堂の波多野信治専務営業本部長によると、「バーチャルコンソール」は世界累計でダウンロード数が780万本、売り上げは35億円。「決して悪い数字ではない。世界にこうしたユーザーがたくさんいることを手応えとして感じている」が、日本のネット接続率は米欧に比べ低いのが現状という。

 ニュースや天気予報を閲覧できるようにしているほか、ニンテンドーDSの体験版をネット配信する「みんなのニンテンドーチャンネル」を27日に開設。来春には、ネット配信のみでWiiソフトを販売する「Wiiウェア」もスタートする予定。ネットサービスの拡充を着々と進めているが、「接続しやすい環境の整備も不可欠」(波多野専務)と、NTT東西の呼び掛けに応える形で手を組んだ。

 NTTは今月、2010年度時点でのフレッツ光の加入者目標を、当初掲げた3000万件から3割以上引き下げ、2000万件にすると発表。NTT東日本の古賀哲夫副社長は「PCに頼った普及」を転換し、「2000万以上を目指すためにはノンPCにも端末を広げるのが重要。PCがなくても光に入ってもらえる時代が来つつある」と話す。

 任天堂と組んだのは「排他的にはできないため、他社と組まないとは言えないが、現時点では一番強いWiiと組むのがベストと判断した」(古賀副社長)ため。フレッツ光加入件数の増加ペースは「東西合わせて月20万件」だが、「Wiiは月30万台以上売れていると聞いており、これくらいにはしたい」と期待した。

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