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07年の違法コピー内部告発、34%増 BSA

» 2008年01月30日 18時41分 公開
[ITmedia]
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 米Microsoftや米Adobe Systemsら大手ソフト会社で構成するビジネスソフトウェアアライアンス(BSA)は1月30日、2007年にBSAに寄せられた違法コピーに関する国内企業からの内部告発が、2006年の376件から34%増え、506件となったと発表した。

 情報提供が最も多かったのはソフトウェア関連企業(101件)。次いで広告・出版関連企業(41件)、土木・建築関連企業(22件)だった。

 弁護士の石原修BSA日本担当顧問は「従業員の正義感やコンプライアンスの意識が浸透したこと、内部告発した人を保護する公益通報者保護法が06年に施行されたことなどから、情報提供が増えたのでは」と分析する。

 06年の日本の違法コピー率は世界で3番目に低い25%(前年比3ポイント減)、損害額は世界ワースト5位の2140億円(前年比1340億円増)だった。

オークション落札者への啓発を強化

 BSAはこれまで、「Yahoo!オークション」などオークションサイトで違法コピーソフトの出品を監視してきた。今年は出品だけでなく、落札に関する啓発・教育活動に力を入れていくという。

 竹下千恵BSA日本担当事務局長は「海賊版の出品者に対する活動では効果を上げてきたが、海賊版販売の手口はさらに巧妙化している」と指摘。不正サイトへ誘導したり、正規品をかたって出品し、問い合わせて海賊版ソフトと分かる――といったケースもある。「Webサイトなどを通じ、誤って海賊版を買わないよう教育していきたい」(竹下事務局長)

 ソフトウェア資産管理(Software Asset Management:SAM)の支援も強化する。「昨年、大学向けSAM支援を実施する中で、SAMへのニーズは高いがノウハウ不足で始められないケースが多いと分かった」といい、今年は支援の対象を企業と自治体に拡大していく。

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