松下電器産業は2月6日、MOSイメージセンサーのダイナミックレンジを1000万倍にする回路技術を開発したと発表した。明暗比の高い被写体でも黒つぶれ・白飛びのない画像を撮影できるのが特徴。同技術によるセンサーを車載カメラや監視カメラなどに搭載していく予定だ。
従来のイメージセンサーが撮影できる明暗比は1000倍(60デシベル)程度。これより暗い部分は黒くつぶれ、明るい部分は露出オーバーとなって白飛びしてしまう。
新技術はこの範囲を1万倍拡大(140デシベル)し、1000万倍の明暗比でも撮影できるようにした。1つのシーンについて、暗い領域と明るい領域それぞれに合わせて露光時間を変えた画像を複数枚取り込み、これを合成して出力するHDR(ハイダイナミックレンジ)画像の仕組みを回路として内蔵した。画素ごとにメモリを搭載したため、外部メモリが不要で処理も高速化でき、動画も滑らかに撮影できるという。
同社の「νMaicovicon」に搭載する予定。
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