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ソフトバンクテレコム、160Gbpsの光伝送フィールド実験に成功 世界初

» 2008年02月26日 21時22分 公開
[ITmedia]

 ソフトバンクテレコムは2月26日、実際に敷設した光ケーブルで、光信号を1波長当たり160Gbpsと、従来(1波長当たり40Gbps)の4倍速で5日間安定してデータ伝送する実験に、世界で初めて成功したと発表した。

 実験は10月10〜15日の間、神奈川県内にある同社の研究所とネットワークセンター、中継局の3カ所を結んだ全長214キロの光ケーブルを使って実施した。

 光の横方向と縦方向の2つの振動状態に、それぞれ異なる情報を乗せ、1つの光信号で大量のデータを送信できる「偏波多重技術」を利用した。従来、偏波多重技術を用いると、周囲の温度変動や振動の影響によって安定した光信号の伝送が難しくなる「偏波状態変動」状態になるという問題があったが、これを抑える最適なアルゴリズムを新たに開発した。

 同社はこの実験の成功が、データ伝送のコストの抑制や、100ギガビットイーサネット技術の実用化につながるとしている。

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