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「金を出せ」と要求する携帯電話マルウェアが出現

» 2008年03月05日 08時49分 公開
[ITmedia]

 携帯端末に感染するマルウェアがまた中国で見つかった。セキュリティ企業の米McAfeeが3月4日のブログで伝えた。

 今回のマルウェア「SymbOS/Kiazha.A」はSymbian Series 60搭載の携帯電話がターゲット。感染すると中国語の警告メッセージを表示し、「50人民元を払わないと携帯電話を麻痺させる」と脅迫。連絡先として、中国で人気のインスタントメッセージング(IM)ネットワークQQのアカウント名が記されている。

複数のマルウェアがセットになった状態で感染(McAfeeのブログから)

 Kiazha.Aは、多数のマルウェアで構成されるトロイの木馬「SymbOS/MultDropper.CR」のコンポーネントになっているという。

 MultDropper.CRはさまざまなマルウェアの機能を組み合わせて利用し、まず携帯電話が感染したとユーザーに警告。その後別のマルウェアコンポーネントを使ってパスワードなどを盗み出すためのSMS転送を設定する。次いで痕跡を隠すため、Kiazha.AコンポーネントでSMSメッセージを消去し、金銭を要求する仕掛けになっている。

 MultiDropper.CRの作者は金儲けの目的で、相当念入りにさまざまなマルウェアを組み合わせ、テストを行ったようだとMcAfeeは分析している。

 中国では先日、Windows Mobileに感染するトロイの木馬「WinCE/InfoJack」も見つかっている。

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