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MySpace日本版、開発者向けプラットフォーム公開

» 2008年03月27日 18時57分 公開
[宮本真希,ITmedia]
画像 MySpace Developer Platform

 マイスペースは3月27日、SNS「MySpace」のAPIを公開する外部開発者向けサイト「MySpace Developer Platform」(MDP)の日本版を公開した。開発者はAPIを活用してMySpace用アプリを構築でき、世界に約2億人いるというMySpaceユーザーに提供できる。国内SNSが開発者向けプラットフォームを公開するのは初としている。

 米国で2月に開設した開発者向けサイトの一部コンテンツを日本語化し、日本版として公開した。コンテンツ内容自体は米国版と同じもの。米国版には5000人の開発者が参加しており、ユーザーがおすすめ音楽のプレイリストを作って再生するアプリや同じ趣味を持つMySpaceユーザーを表示するアプリなど600以上が公開されている。

 米Googleが提唱した「OpenSocial」ベースのAPIと、REST API、Flashを実装するためのAction Script APIの3種類を公開。MDPではサンプルコードの閲覧や、アプリのテスト・公開ができるほか、開発に関連する疑問を議論できるフォーラムを備えた。

 開発したアプリを紹介するページ「キャンバスページ」も開設できる。バナー広告を貼ることも可能で、広告収益は全て開発者のものとなる。

画像 外部開発者が公開しているアプリケーション。絵を書いてプロフィールページで紹介できる「Graffiti」

 ユーザーは開発者が公開したアプリを紹介するページ「Consumer Application Gallery」で欲しいアプリを探し、自分のプロフィールページに貼り付けられる。他ユーザーのプロフィールぺージに気に入ったアプリがあれば、ワンクリックで自分のページに組み込める。

 1月に就任した同社の大蘿(たいら)淳司社長は「日本の開発者の存在感は世界から見るとまだまだだが、MDPを活用すれば、世界中のユーザーに自分のアプリを使ってもらえ、収益を上げることもできる。ユーザーはプロフィールにアプリを付けて自己表現できる」とメリットを強調する。

流すインターネットから、創るインターネットへ

 流すインターネットから、創るインターネットへ――大蘿社長は「プロフィールページを軸に、開発者、ユーザー、アーティストがつながり、新たな面白さや楽しさが次々と生まれる場を目指す」と話す。

 「誰でもブログなど自分のページを持てるようになった。今後は、ブログやメッセージ機能、音楽配信など全てを兼ね備えたプロフィールページを重視していきたい。プロフィールによって音楽や動画の新たな流通を作っていく」

 アーティストやクリエイターの支援も強化していく。MySpaceに参加するアーティストは国内で4万組、全世界で800万組。MySpace全体で1日に6万本の動画が公開されているという。

 大蘿社長はMySpaceがきっかけでメジャーデビューしたたむらぱんを紹介し、「アーティストの自己実現の支援を強化する」と話す。今後は、影響力のあるアーティストの登録を促進し、口コミによってユーザーを増やしていく考えだ。

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