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「目指せ、世界の遊び場」――日本発のサービスを世界で使ってもらうには

» 2008年04月21日 15時02分 公開
[Business Media 誠]

 先週のアクセストップは、編集者の竹熊健太郎さんが、漫画創作上での創作と模倣について語ったシンポジウムの記事だった。模倣なしには創作は成り立たないが、パクリやトレースまで100%認めるというのもなにか不自然で、バランスが難しい。

 ところで、昨年ごろから、日本のWeb開発者が、米国など海外のユーザーを意識した英語サービスをリリースすることが増えてきた。ライブドアやはてななどネットベンチャーも、英語版サービスを精力的に公開している。

 だが、日本発のサービスで海外のユーザーをつかむのは難しい。ライブドアのRSSリーダー英語版「Fastladder」や、はてなの「はてなハイク」英語版は、日本語版に比べるとユーザーが少なく、それぞれ苦戦しているようだ。

 個人開発者の矢野さとるさんが、1つの解決策を提案している。「MySpace」の開発者向けプラットフォームを活用してサービスを公開すること。世界に2億人いるといわれるMySpaceユーザーの心に響けば、かなり多くのユーザーに使ってもらえるようだ(矢野さんのMySpace)。

 矢野さんはこれまでに、歩行者専用道路の標識の顔部分に、別の顔写真を当てはめて踊らせることができる「標識ンズ」のアプリと、手書きでイラストや文字を描くことができるアプリの2種類を公開。18日現在、それぞれ1000人近くのMySpaceユーザーが利用しているようだ。作ったアプリの利用数や、全アプリ中での利用数ランキングが分かる専用サイトも構築した。

 MySpaceの開発者向けプラットフォームは日本語化されたというふれこみだが、日本語で利用できる部分はほんの少しで、公式サイトもほとんどが英語のまま。矢野さんによると、アプリが承認されるまで、英語メールでやりとりしなくてはならず、時間もかかるという。

 だが、自分が作ったアプリを海外の人に使ってもらうには、MySpaceは1つの最短コースかもしれない。矢野さんは日本人の開発者コミュニティーも開設。「日本人開発者がほとんどいない」と悲しんでいたので、興味のある開発者の方はぜひ参加してみてほしい。

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