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Circuit City、Blockbusterによる買収提案に態度軟化

» 2008年05月10日 08時02分 公開
[ITmedia]

 大手家電販売の米Circuit City Storesは5月9日、レンタルビデオ大手の米Blockbusterによる買収提案に関し、Blockbusterおよび同社の最大株主であるカール・アイカーン氏によるデューデリジェンス(企業の資産価値やリスクを調査すること)の実施を受け入れると発表した。

 Blockbusterは2月、Circuit Cityに対して買収を提案。正式な買収提案を行うにはデューデリジェンスが必要だとして情報提供を求めたが、Circuit Cityは、Blockbusterが買収に必要な資金および株主の承認を得られるか疑問が残るとして、情報提供を拒否していた。

 今回、Circuit Cityがデューデリジェンスの受け入れを認めたのは、Blockbuster側からこの「疑問」に応える書簡を受け取ったためだという。書簡には、Blockbusterが資金調達や株主の承認獲得ができない場合でも、デューデリジェンスの結果に満足できれば、アイカーン氏とその関連企業がCircuit Cityを買収する用意があるとするアイカーン氏の書簡も添付されており、Circuit Cityは、こうした「書面でのコミットメント」が、同社が提起した疑問に応えると判断した。

 Circuit Cityのフィリップ・J・スクーノバーCEOは「経営再建計画を実行に移し、株主価値を創造する能力が当社にはあると自信を持ってはいるが、すべての可能な選択肢を検討することで、株主の利益に沿うことができると考える」と、今回の決定の背景を説明。しかし、この決定が「当社の取締役会が買収提案の検討を済ませ、特定の戦略的方向に落ち着いたと認識されるべきものではない」としている。

 一方のBlockbusterは、Circuit Cityの決定を歓迎するコメントを発表。「デューデリジェンスの過程で、買収提案の戦略的・財務的論拠がより強化されるだろう」としている。

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