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日立、営業利益が89%増 今期は最終黒字転換へ

» 2008年05月14日 10時41分 公開
[ITmedia]

 日立製作所が5月13日発表した2008年3月期の連結決算(米国会計基準)は、営業利益が前期比89.3%増の3455億円だった。

 売上高は9.6%増の11兆2267億円。SI・サービスが伸びた情報通信システム部門や電力システムなどが伸びて増収に。デジタルメディア・民生機器部門は減益だったが、電力・産業システム部門と情報通信システム部門が伸び、電子デバイス部門が堅調に推移したことで、営業利益は大幅に改善した。

 税引き前利益は60.5%増の3247億円。デジタルメディア・民生機器部門の悪化に伴い繰延税金資産の一括評価減を実施し、純損益は581億円の赤字(前期は327億円の赤字)だった。

 情報通信システム部門の売上高は12%増の2兆7611億円、営業利益は92%増の1161億円。ミドルウェアが好調だったほか、金融基幹向けSI、アウトソーシング・コンサルティングが拡大。サーバ、HDDの改善でハードは黒字だった。

 デジタルメディア・民生機器部門は、売上高が前期から横ばいの1兆5046億円、営業損益は1099億円の赤字だった。プロジェクションTV、コンシューマPCの縮小撤退の影響はあったが、空調や生活家電、光ディスクドライブが好調で売上高は横ばいに。ただ、薄型テレビの大画面モデルが伸び悩み、構造改革費用を計上するなどし、営業赤字は前期から514億円悪化した。

 今期の連結業績予想は、売上高が11兆1000億円(1.1%減)、営業利益が3800億円(10.0%増)、税引き前利益が3300億円(1.6%増)、純利益は400億円の黒字転換を見込む。

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