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パイオニアの前期、最終赤字が179億円に

» 2008年05月14日 10時50分 公開
[ITmedia]

 パイオニアが5月13日発表した2008年3月期の連結決算(米国会計基準)は、最終損益が179億円の赤字(前期は67億円の赤字)だった。PDP自社生産撤退に伴う生産設備などの減損額が前回予想から膨らんだ。

 営業収入(売上高)は前期比2.8%減の7744億円。DVDドライブやBlu-ray Disc関連デバイス、カーエレクトロニクスは増収だったが、PDPやDVDレコーダーの売り上げが減り、減収となった。営業利益は12.7%減の109億円。税引き前利益は34億円(前期は77億円の赤字)。

 今期の連結業績予想は、営業収入が7800億円(0.7%増)、営業利益が70億円(35.8%減)、税引き前損益は75億円の赤字、純損益は190億円の赤字。

ホームエレクトロニクス事業で300人規模の雇用調整

 ディスプレイ事業ではPDP生産から撤退し、松下電器産業からPDPを調達してプラズマテレビの販売を続ける。液晶テレビはシャープから製品供給を受け、今年8月から欧州を皮切りに市場投入する予定。。PDP生産拠点のうち、静岡拠点は組み立て工場として活用。山梨、鹿児島の拠点は閉鎖し、売却などを検討する。構造改革により、ディスプレイ事業では10年3月期、08年3月期比で150億円のコスト削減につなげる。

 ホームエレクトロニクス事業で、国内の管理・販売部門を対象に、300人規模の雇用調整を検討する。ディスプレイ事業、AV事業の技術者のうち、約200人をカーエレクトロニクス事業、プロSV事業(DJ機器など)に振り向ける。ホームエレクトロニクス事業は10年3月期の黒字化を目指す。

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