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「ダビング10」延期がほぼ確定

» 2008年05月29日 21時44分 公開
[ITmedia]

 「ダビング10」について議論していた総務省情報通信審議会傘下「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会」の会合が5月29日に開かれ、ダビング10開始について合意できなかったことが報告された。6月2日に予定していたダビング10開始日の延期は、ほぼ確実となった。

 ダビング10は「コピー9回+ムーブ1回」を認める新録画ルール。録画したものを複製できない現行の「コピーワンス」に代わるルールとして同委員会で提案され、6月2日にスタートすることでいったん合意していた。

 だが、ダビング10対応の録画機器に「私的録音録画補償金」を課金すべきかどうかについて、文化庁傘下の小委員会で、メーカー側と権利者側の意見が対立。メーカー側は「ダビング10機器に補償金は不要」、権利者側は「ダビング10合意にも補償金課金が含まれていた」と主張して合意に至らず、29日に開かれた総務省の検討委員会でも合意できなかった。

 ダビング10開始の準備を進めてきたデジタル放送推進協会(Dpa)は「ダビング10の運用開始日は、総務省の検討委員会で関係者の合意があれば決定するという位置付けで準備してきた。だが29日の検討委員会でも状況の変化はなく、依然として関係者の合意が得られていないため、6月2日の開始は依然として確定できない」とする報告をWebサイトで発表した。

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