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IBMと故宮博物院、「バーチャル紫禁城」を公開

» 2008年10月11日 08時36分 公開
[ITmedia]

 米IBMと中国の故宮博物院は10月10日、北京にある旧王宮、紫禁城を、仮想世界として再現、公開した。「The Forbidden City: Beyond Space & Time」のサイトで専用アプリケーションをダウンロードすれば、誰でも無料で体験することができる。アプリケーションはWindows、Mac、Linuxに対応する。

 紫禁城は1420年に完成し、皇帝とその一族の居住の場として使用された。北京政変で当時の皇帝溥儀らが退去した後、1925年10月10日から博物館となった。博物館になって今年で83年目を迎える。

 ユーザーはアバターを使い、紫禁城内のさまざまな建物を探索できる。行事に参加したり、当時流行していたスポーツやゲームを楽しんだり、ほかのユーザーとコミュニケーションを取ることができる。また主要な歴史的事件に関連するツアーに参加することも可能だ。対応言語は現在英語と中国語のみとなっている。

左から、紫禁城正門の「午門」、ガイドツアーの様子、囲碁対戦

 IBMはバーチャル紫禁城プロジェクトに300万ドルを寄付、3年の月日をかけて完成させた。このプロジェクトにはWebSphere Application Server、Tivoli、IBM BladeCenterなどが使われており、同社はこのバーチャル紫禁城をSOA(サービス指向アーキテクチャ)とLinuxなどのオープンソースを利用した初の仮想世界だとしている。

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