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ソニー4〜9月期の営業益63%減 パナソニックと明暗

» 2008年10月30日 07時00分 公開
[ITmedia]

 ソニーが10月29日発表した2008年4〜9月期の連結決算(米国会計基準)は、営業利益が前年同期で63.7%減の844億円にとどまった。前日に同期決算を発表したパナソニックは営業増益、純利益で過去最高を達成。ソニーは通期予想の大幅な下方修正を迫られており、パナソニックと明暗を分ける形になった。

 売上高は0.2%減の4兆513億円。税引き前利益は67.3%減の702億円、純利益は60.2%減の557億円だった。

 7〜9月期のエレクトロニクス事業の売上高は1兆6533億円。前年同期比で0.6%減だが、為替レートが前年同期と同じなら5%増になっていたという。営業利益は40.5%減の756億円。ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの持分法投資利益の影響を差し引く従来方式でも、30%の減益だった。

 コンパクトデジタルカメラ「サイバーショット」やPC「VAIO」、ビデオカメラ「ハンディカム」が減益要因に。サイバーショットの不振は、価格と円高の影響に加え、「客の求めているものと違うものが出てきているのではないか」(大根田伸行CFO)と商品力の低下を認める。テレビ事業の売上高は19%増の3650億円。営業損益は90億円の赤字で、130億円改善した。

photo エレクトロニクス、ゲームの製品売上台数見通し(決算資料より)

 同期のゲーム事業は売上高が10.3%増の2685億円。営業損益は395億円の赤字だが、前期から約570億円改善した。プレイステーション 3の販売台数は85%増の243万台で、通期目標の1000万台に向けて「順調に推移している」としている。PSPは23%増の318万台。PSPの通期目標は100万台上積みし、1600万台を見込む。

 景気後退の影響で、液晶テレビ「BRAVIA」の通期販売目標を100万台減の1600万台としたほか、米国市場の影響が大きいBlu-ray Disc(BD)プレーヤーの目標も30万台減の220万台に下方修正する。BDレコーダー、ウォークマン、VAIOは据え置く。

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