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インサイダー取引疑惑のIT起業家、ブログで無実訴え

» 2008年11月19日 08時06分 公開
[ITmedia]

 米証券取引委員会は11月17日、米国のIT起業家マーク・キューバン氏をインサイダー取引の疑いで提訴したことを明らかにした。

 同委員会はテキサス州北地区の連邦地裁に訴状を提出、キューバン氏がMamma.comという企業の株式60万株を機密情報に基づいて売却したと主張している。

 SECによると、キューバン氏は2004年6月、Mamma.comとの守秘義務契約に応じた上で、同社が株式を市場価格よりも安く売り出すという情報を得た。それから数時間以内に、同氏は保有していたMamma.com株を売却するようブローカーに指示したと訴状にはある。株式の売り出しが発表されたときに、Mamma.comの株価は前日終値から9.3%下落した。発表前に株式を売却したことで、キューバン氏は75万ドルを超える損失を回避できたとSECは主張している。

 キューバン氏の弁護士はこの日、同氏のブログで、SECの申し立てには「根拠がなく、訴追裁量の甚だしい乱用である」と述べている。同氏は異議を唱える意向だ。同氏は、「SECが執行部門スタッフの『絶対に勝つ』という野心によって訴訟を選択したのは残念だ」と述べている。「結果ありきであり、事実を無視している。SECの主張は事実ではない。それは証明されるだろう」と話している。

 キューバン氏はシステムインテグレータやWebラジオ企業を設立し、大手企業に売却して財産を築いた「ドットコム長者」。NBAチームのダラス・マーベリックスのオーナーでもある。

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