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» 2008年12月02日 18時51分 UPDATE

複数ブログのコメントを一元管理 シックス・アパート「TypePad Connect」

複数ブログのコメントを一元管理できるサービス「TypePad Connect」でコメント文化の活発化を狙うシックス・アパート。設立5周年を迎え、ブログの“産業”化に対応した新戦略を描く。

[宮本真希,ITmedia]
画像 TypePad Connectのコメント管理画面

 シックス・アパートは12月2日、複数のブログに投稿したコメントや、ほかのユーザーから届いたコメントを一元管理できるサービス「TypePad Connect」(β版)を公開した。正式サービスは来年1〜3月に公開する予定。

 オンライン認証システム「TypeKey」の後継サービスとして、コメント管理システムやOpenID対応などの機能拡張を行った。TypeKeyはサービスを終了する。

 専用サイトでアカウント登録(無料、TypeKeyアカウントを利用可能)し、ブログ用のテンプレートを取得。自分のブログに貼り付けると、TypePad Connect用のコメント欄を設置できる。

 投稿されたコメントは管理画面にまとめて表示される。複数のブログのコメント確認や公開、返信を一元管理できるようになり、複数のブログを使い分けている場合などに便利だ。新着コメントのメール通知やRSSフィードも可能だ。

 プロフィールページも公開でき、自分が付けた新着コメントや、Twitterなど外部サービスで更新したメッセージも表示できる。OpenIDを使って別のブログサービスにログインしてコメントしたり、OpenIDアカウントからのコメントを受け付けることもできる。

画像 TypePad Connectのプロフィールページ

 同社の「Movable Type」や「TypePad」のほか、「Tumblr」「Blogger」「WordPress」で対応する。現在、インタフェースの大部分は英語だが、年内には管理画面を日本語で利用できるようにする予定だ。

 「米国と日本のブログが大きく違う点の1つが、コメントの内容や数」と、同社の関信浩社長は指摘する。「米国ではコメントが活発。コメントをどう管理するか、スパム対策はどうするかといったことがトレンドになっている」

 今後は、コメントに関連する機能を企業にASPで提供するといったことも「ニーズがあればやりたい」と話す。日本のブログでは「コメントがもう一段階盛り上がれると思う。コメントが付くことで、ブログのソーシャル化が進む」と期待している。

シックス・アパート設立5周年 これまでの業績「100点以上だ」

画像 関社長

 「100点以上だ」――関社長は、12月2日付けで設立5周年を迎えた同社を振り返り、こう評価する。「ブログ業界がここまでの規模になることは予想していなかった」

 ブログを書いてキャリアにつなげる人が増えてたほか、企業ではブログが実験的なものから、オンライン戦略の中核に変わりつつあるという。ブログをマーケティングに活用するケースも増えている。「ブログは個人の“活動”から“産業”になってきている」

 個人が情報発信できるようになり、メディアが分散したとも指摘する。その次の流れとして「ブログがソーシャルメディアを変化させる」と話す。「MySpace」や「Facebook」「mixi」など大規模なSNSだけでなく、「すべてのWebサイトがソーシャル化・コミュニティー化する」と見ている。

 「データはサービス事業者のものではなく、ユーザーのもの」――Webサービスのオープン化によって、ユーザーが、あるWebサイトで管理していたデータをほかのサイトでも利用するといった「データ・ポータビリティ」が進むと予測する。

 企業の公式ブログではないが、自分が関わるビジネスについて書いている「プロフェッショナル・ブロガー」も台頭してきているという。

 「これらの流れに対応する事業展開を考えている」――今後、同社の事業は「テクノロジー」「サービス」「メディア」の3本柱で進めていく。特に重視するのが、「サービス」と「メディア」だ。

 「サービス」では、11月に発表した「イントラブログ・ソリューション」や「モバイル・コミュニティ・ソリューション」のように、Movable Typeを活用した企業向けソリューションを強化する。

 「メディア」では、ブログメディアの運営や構築支援を強化する。同社は今年4月、Blu-ray Disc専門ブログ「ブルーレイ・アパート」でメディア事業に参入した。米国で8月に始まったブログポータル「Blogs.com」の日本版も、来年1〜3月ごろスタートさせる。

 「テクノロジー」では、TypePadやMovable Typeなどの機能強化を図るほか、業界標準技術を開発・推進していく。Movable Typeの次期版は来年夏に発売する予定だ。

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