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広がるLED照明 集魚灯からトンボ型の街灯まで

» 2009年04月17日 07時00分 公開
[小笠原由依,ITmedia]

 有機ELやLEDを利用した照明を集めた初めての展示会「次世代照明技術展 ライティングジャパン」(東京ビッグサイト、4月17日まで)では、魚を集めるための集魚灯から、変わった形の街灯まで、LEDを活用したさまざまなライトが展示されている。

photo イネックスの集魚灯

夜間に船釣りする際に魚を集めるためのLED集魚灯を、照明専門企業・イネックス(長崎県)が参考出展していた。メタルハライドを利用した従来の集魚灯よりはるかに低消費電力という。

 LEDの光をより遠くまで届けるため、レンズを利用した「全方向配光ユニット」を開発。数本のLEDを利用して360度照らせるようにした。放熱用アルミ素材を利用したヒートシンクで、熱に弱いLEDを保護している。


photo トンボやチョウをモチーフにした街灯

 トンボやチョウ、カモメの形をした街灯を、韓国KMWの日本法人が展示していた。防犯用にCCTVカメラ(監視カメラ)を搭載し、通信アンテナも装備。トンボやチョウは公園やテーマパーク、カモメは海など設置場所に合わせ、韓国本社の社長がデザインしたという。


photo 家庭菜園用LEDライト

 植物の栽培でもLEDは活躍している。シントク(長野県)は家庭菜園用として葉野菜の育成を早めるLED照明を展示。従来の約3分の1程度の期間で収穫ができるとしており、電気代は24時間点灯で月に45円という。

 植物が育つために必要な光は、波長660ナノメートル前後の赤色光と、470ナノメートル程度の青色光。波長を合わせたライトで照らし続けて育成を早める。サイズは600(幅)×700(高さ)×330(奥行き)ミリで、組み立て式のハウス型として販売する予定だ。


photo フロア用LEDライト

 音楽に合わせて色を変えるフロア用LEDライトを、テクノアルファ(東京都)が展示していた。韓国NER製で、サイズは900(高さ)×900(幅)×40(奥行き)ミリ。説明員は、「音楽に反応するという利点を生かして、ディスコなどで利用してもらいたい」と話していた。


photo カーテン状LEDディスプレイ

 ライトではないが、RGBのLED「3in1チップLED」を敷き詰めたバーを並べ、カーテン状につり下げて映像を映すディスプレイが会場で目立っていた。

 韓国NER製で、バーは8本を横に並べて1セット。セットの根元に電源や映像入力システム入りのユニットが付いている。

 バーの長さは50センチごとに変えられ、ユニットは横に連結できるため、ディスプレイの高さも幅も自由に変えられる。ユニット同士の連結部は自由な角度に調節できるため、ディスプレイを曲げたり、ラウンド型に配置するといったことも可能だ。

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