東芝ライテックが昨年末に発売した“T.LEDs”「LEL-SL5L-F/SL5N-F」は、一般的な電球ソケット(E26金口)で使用できる“電球タイプ”のLED照明だ。消費電力はわずか5.3ワットながら、4個の高輝度LEDで40ワットレフランプと同等以上の明るさになったという。既存の照明器具と互換性を確保し、かつ実用的な明るさを実現した点が新しい。
最近では街をちょっと歩けば、多くのLEDを見ることができるようになった。信号機や店舗の照明、イルミネーション……寿命が長く省電力というLEDの特徴を生かし、メンテナンスの手間やコストがかかる場所から導入が進んでいるようだ。
しかし、一般家庭で蛍光灯や白熱電球をLEDに置きかえようとすると照明器具全体を買い替えなければならず、新築やリフォームといったケースを除いてリプレースする機会は少ない。このため今回の製品のように“ごく普通の電球ソケット”で使用できるタイプは、その適用範囲を拡大するものとして注目される。
東芝ライテックは以前から電球タイプの開発に取り組み、2006年の年末にも4タイプの製品をリリースした。ただ、この製品は白熱電球に換算して10〜20ワット程度と明るさが不十分で、価格の高さもあって取り扱う店舗がほとんどなかった(→関連記事)。同社も一般ユーザーに対してはあまり宣伝活動を行っておらず、結局は一部特定用途への採用にとどまったという経緯がある。
しかし、今回の新製品は違う。E26金口専用となったが、明るさは先代の倍以上。また同社のニュースリリースを見ると分かるが、製品パッケージ写真を用意するなど、技術発表的な色合いが濃かった前回とは明らかにスタンスが異なる。今後は徐々に取り扱い店舗も増えていくことだろう。
届いたランプを手に持ってみると、意外と重いことに気づく。スペックを確認すると質量は200グラム。ちょっとしたコンパクトデジカメ並みである。
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