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Google、2010年はモバイル分野に注力(1/2 ページ)

» 2010年01月27日 11時40分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 自社のコアビジネスである検索事業への取り組み強化戦略を推進するGoogleは2009年12月、878億件の検索数(全世界で実行された1310億件余りの検索の66.8%)を達成し、検索分野のトップ企業として他社を圧倒した。

 米調査会社comScoreが1月22日に公表したデータによると、Googleの878億件という検索数は前年同月比で58%の増加となるもの。この圧倒的な検索数が貢献し、Googleは2009年10〜12月期、49億5000万ドルの売り上げに対して19億7000万ドルの利益を確保した。

 Googleではこの数字をさらに伸ばすために、モバイル分野の検索、広告、アプリケーションの融合に注力する方針だ。この取り組みには、ソーシャルネットワーキング機能を盛り込んだロケーションベース技術も活用される。

 Googleで製品管理を担当するジョナサン・ローゼンバーグ上級副社長によると、同社の10〜12月期の好調な業績は、検索、検索連動広告のAdWords、ディスプレイ広告への取り組み強化の成果だという。

 「昨年は検索事業が極めて好調だった。これは取り組みを強化することで、われわれが何を達成できるのかを示す好例だ」――1月21日に行われた10〜12月期決算発表の電話会見でローゼンバーグ氏はこう語った。さらに同氏は、Google検索の品質を高めるために、インデックスの拡大と高速化、ユニバーサル検索の拡張、Googleの新しい音楽検索サービスなど550件の機能強化が施されたことを明らかにした。

 しかし何といってもGoogle検索で達成された最大の機能強化は、12月7日に発表されたリアルタイム機能だ。GoogleはTwitterのツイート(つぶやき)、Facebookのパブリックステータスの更新、MySpace、ニュースサイト、ブログなどからの情報をリアルタイムで検索できるようにしたのだ。これらのコンテンツは、ネット上に公開されてからわずか数秒でインデックス化される。

 「2週間前にカリフォルニア州を襲ったマグニチュード4.1の地震発生から2分後には、Googleのリアルタイム検索アルゴリズムにより、現地からのTwitterのツイートや報道が検索結果に反映されるようになった」とローゼンバーグ氏は語った。こういったタイプのコンテンツを取り込むことによってユーザーをGoogleに引き付ける、というのが同社の狙いだ。

 リアルタイム検索機能が収益に与える効果を測定するのは困難だが、Googleのエリック・シュミットCEOは電話会見で「リアルタイム検索は大成功だった」と述べた。

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