ヤフーと、中国最大のECサイト「タオバオ」を運営する中国タオバオ(Taobao)は5月10日、「Yahoo!ショッピング」とタオバオの取り扱い商品を相互取引できるサービスを、6月1日にスタートすると発表した。
両サイトがAPIを相互提供し、両国内に購買代行サイトを構築。日本のYahoo!ショッピングのユーザーがタオバオの商品を注文し、自宅に届けてもらったり、中国のユーザーがYahoo!ショッピングの商品を注文できるようになる。
まずは、タオバオの商品のうち5000万点を、日本のYahoo!ユーザーが購入可能になる予定。Yahoo!ショッピングからは800万点を、タオバオユーザーに提供する。注文方法や手数料など詳細は、6月1日に日本で発表する。
「中国ナンバーワンのタオバオと、日本ナンバーワンのヤフーの提携は最強連合。きょうは歴史的な1日になった」――ソフトバンクの孫正義社長は同日、中国・杭州で開いた会見でこう話した。同社はヤフーと、タオバオ親会社・Alibabaグループに出資。両社の提携は孫社長の悲願でもある。
タオバオはC2CとB2CのECサイトを運営。総取り扱い点数は4億点、ユーザー数は2億人、年間流通総額は約3兆円に上るという。Yahoo!ショッピングと合わせると、取り扱い点数は4億5000万点、ユーザー数は2億6000万人、流通総額は3兆8000万円と「eBayを超えて世界最大のECサイトになる」。
「これからはアジアの時代だ」と力説する孫社長は「10年前はネットユーザーの5割が米国人だったが、5年後にはアジアのネット人口の5割がアジア人になる。世界最大のオンラインショッピング市場を作り、日中経済圏成長に貢献したい」と述べた。
Alibabaグループのジャック・マーCEOは「日本の市場は奥が深く、中国の市場は広いが浅い。中国での日本の商品のニーズは大きく、タオバオとYahoo!JAPANは相互補完できる」と話す。
タオバオの海外進出は初。日本を皮切りに、米国などほかの国にも進出していきたい考えだ。「もうけるだけでなく、世界の人々に貢献したい」とマーCEOは意気込んでいる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR