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iPadを使ってみた――素晴らしいがまだ未熟(1/2 ページ)

» 2010年05月25日 07時00分 公開
[P. J. Connolly,eWEEK]
eWEEK

 AppleのiPadを数週間使ってみた結果、これだけは言える。「わたしは未来を見た。だが、まだ改良が必要だ」。iPadは画期的で類のない製品だが、完ぺきとはほど遠い。その欠点の幾つかは、年内にリリースされる次期バージョンのOSで修正されるだろうが、管理機能が向上してマルチタスクに対応しても、当面は未熟なプラットフォームのままだろう。

 問題の1つは9.7インチのディスプレイを活用できるアプリが比較的少ないことだが、これは時間がたって、開発者が新しいアプリを作り、既存のアプリを調整するようになれば容易に解決するだろう。ほかの問題は、Appleのパートナーが対処することか、あるいはハード・ソフト環境に内在する妥協の産物で、それほどたやすく片付かないかもしれない。

 (わたしがテストしたのはWi-Fi+3G版だが、可能な限りWi-Fiのみのモデルも考慮している。レビュー結果ができるだけ両方のモデルに当てはまるよう、3G機能とパフォーマンスについては別の記事で記す。)

 iPadはAppleのA4プロセッサを初めて採用したデバイスだ。iPhone OS 4.0が今秋iPad向けにリリースされたときには、現行OSにはないマルチタスク機能が加わるため、A4はついにその本領を発揮できる。iPadは16G、32G、64Gバイトの3種のストレージ構成で提供されており、ストレージのうち6GバイトはiPhone OS 3.2、バンドルアプリ(Google Maps、iTunes、Mail、Safari、YouTubeクライアント)、OSが動作するために確保しているメモリが占めている。

 幾つかの点では、iPadは大きくなったiPod touchだ。電話はできないし、カメラもない。だがtouchとは違って、たいていの場合役に立つBluetooth接続を備えている。Bluetoothを介して、ヘットフォンとキーボードを簡単にiPadに接続することができた。だが、各種のAppleのコンピュータとは簡単にペアリングできるものの、実際にはBluetooth接続がうまくいかず、すぐに切れてしまった。またBluetooth機能がアクティブになっているときに、デバイスが常に「discoverable(ほかのBluetoothデバイスから見える)」モードになっているようで、それもマイナスポイントだ。わたしの古いMotorola製ヘッドフォンだって、意図的に1つのデバイスとだけペアリングさせられるのに。

 iPhoneと同様に、アプリやデジタルメディアをiPadにロードするにはiTunesを使う必要がある(もっとも、デバイスをJailbreak(ロック解除)すればiTunesに依存しなくてもよくなるが、それはこのレビューでは扱わない)。ケーブルやコネクタを買えば、iPadを使ってテレビにメディアを映すこともできる。別売りのキットがあれば、ドッキングポートを通じてカメラやコンパクトフラッシュカードを接続できる。

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