「最高で250万円」という芸能人ブログ“広告”も ステマに業界危機感、健全化へ動く(1/2 ページ)
「食べログ」から火がついた「ステルスマーケティング」問題。ステマと疑われての炎上を恐れ、ネット上でのマーケティング中止を検討する広告主が出てきている中、ステマ排除が広告業界の急務になっている。「Ameba」で1万人以上のタレントブログを運営、ブログマーケティングを手がけてきたサイバーエージェントは1月末、紹介する商品やサービスが提供されたものであると記事中に書く「関係性の明示」の徹底を決定した。口コミを利用した推奨広告、いわゆる「口コミ広告」の健全化には今、どのような取り組みが必要なのか──。
「高いタレントのブログだと、250万円ぐらいですね」。2年前、広告代理店でタレントブログに商品を掲載させる仕事に携わっていた30代男性から、生々しい金額が飛び出す。「PVによってタレントが4つくらいのランクに分けられていました。最高で250万円、安いと50万円ぐらいだったと思います。『このタレントはファッションに強い』、『携帯からよく見られている』など細かい情報が載っている分厚い資料があり、それをクライアントに見せて営業していました」
男性はタレントブログを運営する会社を通じて、口コミ広告を手がけていた。案件がまとまった場合、「この商品はブログ運営会社から頂きました」といった文章が記事に掲載されていたが、「ネットに詳しくない一般の人がそれを読んで『広告』だと分かるかはグレー。ステマと指摘されても不思議ではない」と苦笑する。
悪質な例だと、ブログ運営会社を通さずに直接、タレントの所属事務所に口コミ広告を持ち込む広告代理店もある。「その方が安くなりますが、広告だと書かれないことが多い。ある商品が同時期、何も注釈なしに複数のタレントブログで掲載されていたら、ステマの可能性が非常に高いです」
Ameba芸能人ブログは「関係性の明示」必須に
こうしたステマ問題をユーザーから度々指摘されてきたのが、現在、約1万900人のタレントが公式ブログを持つ「Ameba」だ。運営会社のサイバーエージェントでは独自にガイドラインを設け、「関係性の明示」をクライアントやタレント事務所に推奨してきた。
しかし、2010年に「ペニーオークション」と呼ばれるオークションサイトの体験談を複数タレントが掲載、ネットで炎上した。サイバーエージェント広報担当者は、「タレント事務所に直接依頼されていたと思われ、こちらでは関与していませんでした。このように明らかに分かるものについては記事を削除していますが、細かいものは把握しきれないのが実態」と明かす。
また、昨年9月にも、タレントの石黒彩さんと杉浦太陽さんのブログで花王製品を紹介する記事がほぼ同時に掲載された。このケースは通常の口コミ広告だったが、記事中に「関係性の明示」がなかったことから、「ステマではないか」とユーザーの批判が相次いだ。「弊社と事務所担当者間でのコミュニケーション不足が原因」とサイバーエージェントは説明する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
“自動で耳コピ”アプリ、ヤマハが無料公開 音源読み込み→3分でピアノ譜に
-
2
不正アクセスで「当選」が「落選」に改ざん ウルトラマンショップのLINE整理券システムで被害
-
3
日本郵便、荷物の本人確認をICチップ付き身分証4種に限定 スマホのマイナカードで受け取れる場合も
-
4
無人タクシー、東京で来年運行へ GO、Waymo、日本交通が合意
-
5
マンガ数冊「105万円でSOLD」物議、メルカリ“マネロン疑惑”を否定「その価格で売れていない」……ならばなぜ?
-
6
「AIで効率化しても仕事が増えるだけ」──月○時間浮かせても報告しない社員たち 広がる“AI版静かな退職”
-
7
初代Switchに脆弱性 QRコード読み取りで情報漏えいの恐れ 深刻度「高」
-
8
録画した番組を「Googleドライブ」「OneDrive」に保存 パナソニック新型「DIGA」で
-
9
パナのBDレコーダーが“クラウド録画”に対応 何ができて、何ができない?
-
10
「悪用されそう」─―メルカリ「限定公開」機能、SNSで物議 同社に対策を聞いた
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR