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セシウムを吸着する紙、凸版印刷が開発 除染作業を容易に

» 2012年03月07日 19時02分 公開
[ITmedia]

 凸版印刷は3月7日、放射性物質のセシウムを吸着する機能紙を開発したと発表した。鉱物の1種「ゼオライト」を紙に充填したもので、ロール状態で提供できるため利用や備蓄がしやすいという。早急に実用化・量産を図り、東京電力・福島第一原子力発電所の事故で被害を受けた土地などの除染作業への貢献を目指すとしている。

 さまざまな用途で使われているゼオライトだが、セシウムを吸着する性質もあり、福島県の除染方針でも水田にゼオライトを散布する方法が盛り込まれているという。ただ、土地に均一にまくことが難しく、人手や手間がかかるのが難点だった。

 開発した機能紙は、ゼオライトを高密度に充てんすることで、ゼオライトの特徴を維持したまま加工性の向上を実現しているという。土地などに均一に設置できる上、回収も容易だとしている。

 今後、サンプルを提供して放射性物質の吸着性能を実証評価し、用途開発を進める。

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