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はてな、「はてブ」ボタンから取得した行動情報の第三者提供取りやめ 近藤社長「間違った情報の使い方」と謝罪

» 2012年03月13日 18時36分 公開
[ITmedia]
photo はてなの告知

 はてなは3月13日、ソーシャルブックマーク「はてなブックマーク」(はてブ)に登録できるボタンから収集したユーザーの行動情報を第三者に販売していたことを明らかにし、「ボタン本来の目的から考えて間違った情報の使い方」だったとして謝罪した。情報提供は取りやめ、ボタンは行動情報を収集しない、仕様変更前の状態に戻した。

 問題になったのは、はてな以外の外部サイトが自ら設置しているブックマークボタン。同社によると昨年9月、「新しい収入源の開発と、サイトを訪れた際に最適な広告が表示されることでより価値の高い情報が手に入ることを目的」に、サイトを訪問してボタンを表示したユーザーの行動情報を取得するように仕様を変更し、行動情報を行動ターゲティング広告事業者のマイクロアドに販売していた。

 ブックマークボタン経由で行動情報が収集されていることは先週末に指摘され、ユーザーから批判が集まった。ボタンをサイトから削除する動きも相次いだ。

 同社は13日、近藤淳也社長名で見解を公表。「大変申し訳ありません」と謝罪した上で、行動情報の外部企業への提供を取りやめることを明らかにした。

 近藤社長は(1)行動情報の提供を行わない仕組みで提供開始したボタンを途中から仕様を変更した、(2)仕様変更の際に事前に十分な告知を行わなかった、(3)行動情報を取得されないよう設定が簡単にできるオプトアウト機能を準備しなかった──ことを「誤り」と認め、「根本的に、はてなブックマークボタンを使って、行動情報を第三者に提供する事自体が誤りである、という結論に達しました」という。

 ボタンは13日午後4時に仕様変更前の状態に戻し、行動情報の送信が停止された。ボタンの設置者はなんらかの操作は必要ない。変更が反映されるまでに最大24時間ほど時間がかかる場合があるとしている。

 同社が行動情報を提供していたマイクロアドの行動情報蓄積を停止したい場合は、WebページからCookieを無効化できる。経緯など、詳細ははてなブックマーク日記で公開している。

 近藤社長は「はてなブックマークを愛していただいている皆さまに不安を与えることとなり、大変申し訳ありませんでした」と改めて謝罪。「今後は重要なお知らせについて、ユーザーの皆様に告知するよう徹底します」としている。

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