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「大きなミスを犯してしまった」――楽天koboに何が起きたのか(3/3 ページ)

» 2012年07月25日 18時52分 公開
[岡田有花,ITmedia]
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画像 端末に表示される表紙画像は書籍タイトルが入っていない。青空文庫の作品だとすべてが「青空文庫」と表示され、どれがどの本か分からない

――端末に表示される書籍の表紙の画像は、書籍タイトルが書かれておらず、どの本なのか分かりづらいという声があります。

 対応に動いています。間もなく、表紙にタイトルが入る予定です。

――自分でPDF化した(自炊した)書籍をkobo Touchで読みたいユーザーからは、「PDFが見づらい」という意見が出ています。

 自炊のニーズは認識しており、改善したいと考えています。ただ根本的な部分なので、少し時間をいただきたいです。

――Kobo Desktopで書籍の検索がしづらいという声もあがっています。

 認識しています。アルゴリズムの見直しを行なっています。

――Koboはカナダ企業のため、書籍に消費税を上乗せしないという話がありましたが、書籍の実際の販売価格を見てみると、消費税分が引かれている書籍と、そうでない書籍があるようです。

 細かい契約条件は守秘義務があってお話できませんが、出版社のお考えを尊重した結果、値段が決まっています。ほかの電子書籍ストアと同じ値付けにしたい出版社さんと、消費税分は省こうという出版社さんがあるのでしょう。

――端末を楽天市場で予約した場合、最大3000ポイントをプレゼントするキャンペーンについて、「キャンペーンにエントリーする」ボタンを押す必要があると知らず、予約したのにポイントがもらえなかったユーザーもいたようです。

 楽天でポイントバックする場合、購入とは別に申し込みいただくケースが通常で、楽天としての通常のプロセスでご案内したつもりでしたが、周知が足りませんでした。お客様の声を受けて調整し、事前予約いただいたお客様には、登録がなくても、会員ランクに応じてポイントを付与させていただくことにしました。プラチナ会員は3000ポイント、ゴールド会員は2000ポイント、シルバーは1000ポイント、レギュラーは500ポイント差し上げます。

顧客の声、真摯に聞きたい

 一連の問題について、ハード販売に不慣れだったからとか、経験がなかったからと言い訳するつもりはありません。各方面からサポートをいただきましたし、経験のなさは認めながらも、どうすればベストの状況にできるかを力を入れてやっていきます。

 販売台数は公開できませんが、多くのお客様にご期待いただいていると実感できる台数です。これから市場を作っていけると手応えを感じています。ゆえに、一連の出来事については、大きな責任を感じております。

 いろいろなご批判をいただいており、お客様の声を真摯(しんし)にうかがいたいと思っています。スタッフが自らコールセンターに足を運んだり、ネットのご意見などを見て、フィードバックしています。最初におかけしたご迷惑を挽回できるとは思いませんが、よりよい体験をしていただけるよう、努力して参ります。

 楽天は顧客主義の会社ですが、今回はお客様にご迷惑おかけし、申し訳なく思っています。「バグを改善すればいい」とか、「マニュアルを作ればいい」にとどまることではありません。お客様の声をうかがい、優先順位を付けてどんどん改善していきます。セットアップや使い方の説明、コールセンターの改善、コンテンツの充実など、改善への努力をスピーディに行い、ご期待にお応えしていきたいです。

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