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auの“本気”を「がつん」と──KDDIの冬モデル、75Mbps「4G LTE」に全機種対応

» 2012年10月17日 21時47分 公開
[ITmedia]

 KDDIは10月17日、スマートフォン・タブレットの冬モデル10機種を発表した。全機種で「4G LTE」サービスとテザリングに対応し、発売当初から下り最大75Mbpsの高速サービスを利用できるのが売り。田中孝司社長は「auにとって単に新しいネットワークサービスを始めるというだけではない。“本気”のネットワークか否かだ」と高品質なサービスでLTEを本格展開する。

photo 左からHTC J butterfly、Xperia VL、GALAXY S III Progre

 冬モデルでは、5インチフルHDディスプレイを搭載したフラッグシップ「HTC J butterfly」(台湾HTC製)や厚さ8.7ミリの「Xperia VL」(ソニーモバイルコミュニケーションズ製)のほか、7インチIGZO液晶を搭載したタブレット「AQUOS PAD」(シャープ製)などをそろえた。10機種のうち8機種は11月2日に一斉発売する。

 発売時から800MHz帯を利用した75Mbpsサービスに対応。10月末時点で実人口カバー率は84%という。また基地局の合間を小型基地局で埋める「ピコセル」を世界で初めて導入し、「どこでもauのハイスピードをエンジョイできる」(田中社長)。LTEと3Gをスムーズに切り替える「Optimized Handover」や、端末のバッテリー消費を抑えるチューニングなどでLTEにかける同社の“本気”を見せる。

photophoto

 サービス面では、電子書籍が月額590円で読み放題になる定額制サービス「ブックパス」をスタート。アプリの「スマートパス」(月額390円)、音楽の「うたパス」(月額315円)と合わせ「スマートパスポート構想が完成した」という。また固定サービスとのセット加入でパケット定額料金を月額1480円割り引く「auスマートバリュー」に加え、基本使用料を1年間半額(MNPは無料)/テザリング利用オプション(月額525円)を2年間無料にするキャンペーンを展開。料金面でもお得感を訴求していく。

photo 田中社長

 「iPhone 5では緒戦に勝った」と話す田中社長は、auの“本気”を示すサービスのために「がつんと行こうと社員を鼓舞してここまで準備してきた」と話す。客の「ウォンツ」(求めるもの)に応えるのが携帯電話事業者としての使命だとし、新端末やサービスについて「結構頑張ったんじゃないかなと思っている。75Mbpsサービスの垂直立ち上げでみなさまを新たな世界にお連れすることができるのでは」と自信を見せた。

 LTEを強調する一方で、冬モデルではWiMAX対応機種はゼロ。田中社長は「今回は4G LTEのローンチ」として、今後のWiMAX対応機種についてはコメントを控えるとした。

 またWindows Phone 8端末については「秋冬では端末ポートフォリオに入れるのは困難になっている。今後のことは今後のことだが、ウォンツに応えるのが基本なので、もう少しお時間をいただければ」と含みを持たせた。

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