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「目標は収支トントン」 「ニコニコ超会議2」は任天堂が特別協賛、経産省後援

» 2012年12月06日 22時38分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 ドワンゴは12月6日、来年4月に千葉・幕張メッセで開催予定の「ニコニコ超会議2」のスポンサー企業を発表した。任天堂が特別協賛するほか、マイクロソフト、ヤフーなどが出展し、経済産業省が後援する。東京・六本木の「ニコファーレ」で行われた発表会には、任天堂の岩田聡社長が登場し、会場に集まったニコニコユーザーを驚かせた。

画像 任天堂の岩田社長(右)と握手するドワンゴの夏野取締役(中)。左はドワンゴの川上会長

画像 岩田社長

 超会議2は、来年4月27、28日の2日間、幕張メッセ国際展示場1〜8ホールとイベントホールを借り切って実施。4億7000万円の赤字となった前回の反省から入場料を値上げしたほか、スポンサーとして協賛する企業を幅広く募っている。

 任天堂は、1社限定の「特別協賛」で参加。かなりの額のスポンサー料を支払っているようで、「ドワンゴの社員は京都(任天堂の本社所在地)に足を向けて寝られない」(ドワンゴの夏野剛取締役)ほどという。

 同社は新製品などを紹介するライブ動画番組「Nintendo Direct」をニコニコ動画でも配信しており、同日昼には東京・原宿の「ニコニコ本社」から同番組を配信。Wii Uでニコニコ動画の視聴を可能にするなど、ニコニコとの関係を深めている。岩田社長は協賛の意図を、「ニコ生視聴者への感謝の気持ち」と説明。「超会議を任天堂色に染めようとはまったく思ってないのでご安心ください」と、会場のユーザーに呼びかけた。

 協賛企業はローソン、カラオケの達人、ゲームメーカーのシルバースタージャパンの3社。出展企業にはマイクロソフト、ヤフー、ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン、ヤマハ、角川グループ、吉本興業、肉の万世など約20社・ブランドが名を連ねている。

 大物スポンサーを集めたものの、「これでも黒字の予定はないんです」と夏野取締役は堂々と宣言。川上量生会長は、「利益を出そうとは考えていない。赤字は1億円に抑え、収支トントンになったら最高」と話していた。

「文フリ」「ボーマス」など併催イベント、「優先入場券」も

 「超会議2」では前回と同様、研究発表イベント「ニコニコ学会β」、ボカロ作家の同人イベント「THE VOC@LOID 超 M@STER」、“痛車”の展示会「痛Gふぇすた」、ダンスパーティ「ニコニコ超パーティ」などイベントを併催。新たに「文学フリマ」もニコニコ仕様になって開催される予定だ。

 入場口が混雑して最も多い時で1万5000人が並んだ前回の反省を生かし、今回は優先的に入場できるチケット「優先入場券」(1日券のみ、1500円)も枚数限定で用意するほか、「2日通し券」(2500円)を購入すれば、もれなく優先入場できる得点も。前回の来場者数は約9万人だったが、川上会長は「今年こそ10万人を達成したい」と意気込んでいる。

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