放送倫理・番組向上機構(BPO)の青少年委員会は3月4日、東海テレビ制作のドラマ「幸せの時間」について、「番組の制作者は“公共善”の実現の仕事をしているという自覚を持っていただきたい」とする汐見稔幸委員長(白梅学園大学長)の談話を公表した。
同ドラマは昨年11月から12月に放送された“昼ドラ”。女子中学生役が制服を脱ぐといったシーンがあり、BPOに苦情が寄せられていた。
汐見委員長談話では「今回の事例で最も重視した論点は、テレビというメディアの持つ公共的責任」とし、テレビ・ラジオは誰もが視聴するということ以上に、「テレビ・ラジオの番組内容が国民の教養形成に与える影響の大きさ」を強調。「テレビやラジオは、いまやネットの世界とともに、国民の教養形成の最重要のメディア」であり、同ドラマのようなシーンが昼間堂々と放送されることで「視聴率競争の激しい文脈の中では、これが標準パターンとして是認されていくということを、私たちは懸念しました」としている。
「公共の責任とは“公共善”実現への責任」であり、番組制作者に自覚を促すだけではなく、同局全体の問題として取り組むよう求めている。
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