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顔画像からリアルタイムに脈拍計測する技術、富士通研究所が開発

» 2013年03月18日 19時23分 公開
[ITmedia]

 富士通研究所は3月18日、スマートフォンやWebカメラなどで撮影した顔の画像から、リアルタイムに脈拍を計測する技術を開発したと発表した。最短5秒で脈拍の測定が可能。仕事中などでも、体の動きが止まっているわずかな時間に計測でき、1日を通じた継続的な計測も可能としている。

画像 脈拍検出の手法

 血液中に含まれるヘモグロビンが緑色の光を吸収する特性に着目。血流から生じると考えられる顔表面の輝度変化をとらえ、脈拍を検出する。

 まず、カメラで撮影した動画から、フレームごとに顔表面の色成分(赤、緑、黄)の平均値を求め、その後、3つの色成分に共通するノイズを除去。緑成分から輝度波形を抽出し、ピーク値から脈拍を計算する。

 顔や体の向きの変化で影響を受けている部分はデータから自動的に除去。顔が横を向いたり、離席した場合などの動きは自動で除去する。例えば仕事中なら、会議や文書作成中などPCの前に座っている時、身体の動きが止まっているわずかな時間に脈拍が計測でき、1日を通じ、ノイズの影響を抑えた脈拍の継続的な計測が可能になるという。

 スマートフォンやタブレット、PCなどへの搭載や、健康チェックや見守りといったソリューションでの活用を視野に、2013年度の実用化を目指す。

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