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ギターのGibson、ティアックを子会社化へ 資本・業務提携

» 2013年03月29日 18時53分 公開
[ITmedia]

 ティアックは3月29日、「レスポール」などのギターで知られる楽器メーカーの米Gibsonグループと業務・資本提携すると発表した。Gibsonは株式公開買い付け(TOB)でティアック株式の過半数を取得し、子会社化する見通し。

 ティアックは「TASCAM」ブランドのプロ用オーディオ機器を主力として力を入れており、Gibson傘下で相乗効果を図るのが望ましいと判断した。Gibsonはプロ用オーディオ機器分野の拡大に加え、楽器事業にも付加価値が期待できるとしている。Gibsonは2012年にオンキヨーと資本・業務提携している。

 Gibsonは持ち株会社を通じ、ティアック筆頭株主のフェニックス・キャピタルから54.4%分をTOBで買い付ける。買収額は約49億円。ティアックは上場(東証1部)を維持する見通し。

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 Gibsonはティアックについて、「マルチトラックレコーディングを手ごろな価格で提供し、音楽産業に変化をもたらし、ホームレコーディング技術に革命をもたらしたメーカー」「マルチトラックレコーディングの技術は、Gibsonのギターを憧れのエレクトリックギターの地位に押し上げたギターLes Paulの生みの親であるレス・ポールが発明した技術でもある」と紹介している。

 Gibsonのヘンリー・ジャスキヴィッツ会長兼CEOは「Gibsonはティアックとともに『クール・ジャパン』を力強く支持します。私たちは、日本の音楽界から発信されるクールな製品が世界で認知されることに貢献するだけでなく、業界で日本の優れた音楽の革新性を普及していきます」とコメントしている。

 ギターを製造するGibson Guitarは、2012年の売上高が4億6506万ドル、営業利益が3595万ドル。

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