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» 2013年05月20日 07時17分 UPDATE

Google Glassの社会への影響は最重要課題──Glassプロジェクトチーム

Google Glassでの盗撮対策にプロジェクトの初期段階から取り組んでおり、開発者とユーザーに対する“社会教育”の必要性を認識しているとプロジェクトチームが語った。

[佐藤由紀子,ITmedia]

 Google Glassの社会への影響(social implication)とプライバシーはわれわれの最重要課題だ──。米Googleの年次開発者会議「Google I/O 2013」の5月16日(現地時間)のセッションで、Google Glass担当の製品ディレクター、スティーブ・リー氏がGlassのプライバシーについての質問にこう答えた。

 「Fireside Chat with the Glass Team」というタイトルのこのセッションには、リー氏の他、デザイン担当のイザベル・オルソン氏、開発担当エンジニアのチャールズ・メンディス氏、司会進行役の“上級開発者擁護者”、ティモシー・ジョーダン氏の4人が参加し、プロジェクト立ち上げから今後についてを語った。

 glass 0 左から、スティーブ・リー氏、チャールズ・メンディス氏、イザベル・オルソン氏、ティモシー・ジョーダン氏

 オルソン氏はゴーグルのようなごついメガネにむき出しの基板を付けた初期のプロトタイプを披露した。同氏は、初期のプロトタイプは50以上の調整機構で構成されていたが、これではまともなユーザー体験を提供できないと考えて開発を進め、現在のプロトタイプでは調整機構は1つになったと語った。

 glass 1 重そうな初期のプロトタイプを装着してみせるオルソン氏

 リー氏は、現在終了している「Glass Explorer」のメンバー募集を、近いうちに非開発者を対象に再開すると語った。製品版発売に向けて、Explorerからのフィードバックに基づいたソフトウェアアップデートを毎月Explorerに提供していく計画という。

 セッション末の質疑応答の最初にプライバシーに関する質問が投げられた。

 プライバシーについては、3年前にプロジェクトを立ち上げた段階から、この端末の社会への影響とプライバシー保護が最重要課題と認識しており、開発者とユーザーに対する社会教育が必要だと考えているという。

 カメラによる撮影では、つるの部分をさわるか、声に出して「OK Glass, take a picture」と命令するなどの周囲が気付くような「ソーシャルなジェスチャー」をしないと撮影開始できないようにしており、また、撮影中はGlassのライトを点灯させることによって隠し撮りなどを防げると考えていると説明。更に、撮影するには撮影対象に視点を合わせる必要があるので、例えば道を歩く女性を撮影しようとすればその人を目で追うことになり、周囲がすぐに気付くと説明した。ユーザーがどこを見ているか周囲から分かるように、初期のプロトタイプでは目を覆っていたデザインを現在の形に変更したという。

 リー氏は、顔認識機能についての質問に対し、実験はしているが、ユーザーにとってのメリットが確認できるまでは(少なくとも現段階では)組み込まないと語った。

 現在、ウィンクすることで撮影できる機能などをハッキングによって有効にしたツールが出回っているが、開発者規約を厳格化することで、こうした問題をある程度回避できると考えているようだ。

 Google Glassの公共の場での利用におけるプライバシー侵害の懸念は早くから指摘されており、同日には複数の米下院議員が連名でGoogleに対し、Glassのプライバシー対策に関する公開質問状を送っている

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