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トヨタ、自動ハンドル操作で歩行者と衝突回避する新技術 高速道路の運転支援システムも

» 2013年10月11日 17時32分 公開
[ITmedia]

 トヨタ自動車は10月11日、センサーで歩行者との距離を検知し、自動ブレーキや自動操舵で衝突回避を支援する技術「歩行者対応プリクラッシュセーフティシステム」を開発したと発表した。従来の歩行者対応自動ブレーキだけでは止まりきれない速度や飛び出し事故にも対応。2015年以降の市場導入を計画している。

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 前方監視センサーで検出した歩行者の動きから、自車との衝突可能性を予測。危険を察知すると、メーター上の光インジケーターでドライバーに注意喚起する。

 それでも衝突する危険性が高まった場合は、警報とディスプレイ表示でドライバーに回避操作を促すとともに、ブレーキの制動力を高める「プリクラッシュブレーキアシスト」と自動ブレーキが作動。ブレーキだけでは衝突回避できないと判断した場合、回避スペースがあれば自動操舵が作動し、衝突回避を支援する。


画像 オートメイテッド ハイウェイ ドライビング アシストによる追従走行
画像 自動運転技術の実験車

 また、自動運転技術を活用し、高速道路での運転を支援する「オートメイテッド ハイウェイ ドライビング アシスト」も開発した。

 先行車両と無線通信しながら追従走行する「通信利用レーダークルーズコントロール」と、道路の白線などをカメラやミリ波レーダーで検出し、あらかじめ算出された最適なラインを走行するようステアリングや駆動力、制動力制御する自動運転技術「レーントレースコントロール」とを連携させたシステムだ。

 通信利用レーダークルーズコントロールは、ミリ波レーダーを活用して先行車との車間距離を検知。車同士が700MHz帯で通信する「車車間通信技術」で先行車の加減速情報を受け取り、安定した追従走行を行って精緻に車間距離を制御する。また、不必要な加減速は低減するなど、燃費向上や渋滞解消にも貢献するとしている。

 オートメイテッド ハイウェイ ドライビング アシストは、10月14日に開幕する「第20回 ITS 世界会議 東京2013」に出展するとともに、15日から首都高速道路で公道デモを実施する。

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