東京ハイヤー・タクシー協会は1月22日、複数のタクシー会社で共通の配車アプリ「スマホ de タッくん」を公開した。東京23区内などを対象に、現在地から一番近い車両を横断検索して配車を依頼できる。複数のタクシー会社が共通アプリを通じて行うのは国内初という。
アプリを起動すると、現在位置を中心とした地図が表示され、配車を頼みたい位置をタップして指定する。半径2キロ圏内に対応可能な対象車両があるか検索し、一番近い車両が指定の位置にやってくる、「可能な限り『今すぐ来て』に応える」サービスだ。対応地域は東京23区と武蔵野市・三鷹市。アプリはiOS/AndroidとWindows 8/8.1向けに公開し、アプリの利用は無料。
これまでも各社で同様の取り組みはあったたが、複数のタクシー会社が共通アプリを通じて行うのは国内で初めて。より多くの車両を対象とすることで、スピーディーな配車を可能にする。サービス開始時は、日本交通や大和自動車など計4グループ・約6500台が対象で、4月までに計6グループ・約9200台が対応する予定だ。
同協会の樽澤功副会長は「各社ごとの同目的のサービスに対抗するものではなく、タクシーを公共交通機関の1つとして捉えた時のポータルサイト的な位置付け。2020年の東京オリンピックを始め、外国人観光客の利用も見込まれるので、多言語対応も進め、より多くの人に身近に便利にタクシーを使ってもらいたい」と機能の充実と利用拡大に意欲を見せる。
システム基盤は日本マイクロソフトのクラウドサービス「Windows Azure」で構築。対象タクシーの位置をGPSでリアルタイムに把握し、ユーザーからの配車リクエスト位置と正確に組み合わせ、迅速な配車を可能にしているという。
日本マイクロソフトの樋口泰行社長は「24時間365日安定して運用でき、初期コストが低く、必要に応じてリソースを利用できるクラウド基盤は今回のサービスにぴったり。蓄積されたデータの解析など、効率がよく利便性の高いサービスのためにITの面で貢献していきたい」と話している。
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