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インフルエンザ・ノロの流行と検索数の関係は? ヤフーがビッグデータ分析公開

» 2014年01月23日 17時28分 公開
[ITmedia]

 ヤフーの「Yahoo!JAPANビッグデータレポートチーム」は1月23日、検索データを利用したインフルエンザとノロウイルスの感染状況を予測するリポートを公開した。検索データから実際の感染状況がリアルタイムに把握できそうだという仮説に基づき、最新の状況を毎週公開していく。

 昨年1月、同チームはキーワード「インフルエンザ」の検索数と実際の患者報告数には関連性があると報告。さらに調査した結果、「インフルエンザ」より実際の患者数推移に近い検索ワード(ある治療薬の名前)が見つかったという

photo インフルエンザ患者報告数と治療薬の検索数の相関

 これをもとに調べたところ、昨年中は低調に推移していたこの治療薬の検索数は、1月第2週(1月6日〜12日)に急上昇。厚生労働省から発表された患者報告数もこれに沿うように急増しており、例年通り1月に入ってから流行が始まったと見られる。第3週(13〜19日)の検索数はさらに伸びており、患者数は第2週の1.7倍程度に拡大したと予測する。

photo 各都道府県別のインフルエンザ状況マップ

 都道府県別に見ると、特に感染が拡大していると見られるのは和歌山県。同県第2週のある治療薬の検索数は前週比450%を超え、続く第3週の伸び率もさらに前週比136%となった。全検索数における検索割合も全国で一番高く、流行り始めから拡大期に推移しており、厳重な警戒が必要な県としている。

photo 「インフルエンザ」の各都道府県別検索分布

 昨年末までは九州地方を中心とする西日本からの検索比率が高かったが、年明けから高知県や和歌山県に広がり、第3週以降は大阪府、岐阜県、東京都などからのアクセスが増加。流行が全国的な広がっていく様子が見られる。

 ノロウイルスについても、患者報告数との相関がある検索ワード「嘔吐下痢症」の検索数推移と実際の患者数の推移を比較。1月に入っても感染拡大が続いているとみている。

 今後、同様のリポートをインフルエンザ終息まで毎週火曜日に週次で公開していく。

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