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» 2014年01月27日 09時00分 UPDATE

新連載・データサイエンティストの視点:大みそかを制したのはどっち? データで決戦「そばどん兵衛」VS「緑のたぬき」

データ分析の専門家・データサイエンティストが身近な話題をテーマに分析結果を紹介していく新企画。第1回は、2013年の大みそかに日本中で食べられた“2大カップそば”の勝敗について。

[平野健児(ReceReco),ITmedia]

 初めまして。データ分析を専門的に行うブレインパッドという会社で無料家計簿アプリ「ReceReco」(レシレコ)を運営している平野健児といいます。機会をいただきITmediaで連載させていただくことになりました。よろしくお願いいたします。

 昨今、「ビッグデータ」というキーワードにけん引され、データ分析がかつてないほど注目を集めています。ただし、データ分析はマーケティングなどを高度化させる可能性を秘める反面、分析手法が非常に高度かつテクニカルになりつつあり、初心者にとってはとっつきにくい分野であることも事実です。

 そこで本連載では、当社のデータサイエンティストがReceRecoに登録されている月間200万枚以上のレシートデータを使って身近な話題について分析し、皆さんにデータ分析を身近なものに感じてもらえたらと思っています。

「ReceReco」とは?

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スマートフォンでレシート写真を撮るだけで家計簿を作れる無料iPhone/Androidアプリ。ダウンロード数は115万、登録レシート枚数は2000万枚、登録された支出総額は450億円を超えている(2013年11月時点)。なお、登録されたレシートデータを個人が特定されない範囲で二次利用することは全ユーザーに事前許諾済み。

関連記事目指したのは「究極のシンプル」 レシート撮るだけ家計簿アプリ「ReceReco」の狙い


2013年の大みそかを制したのは? 2大カップそば“頂上対決”

photo ※写真はイメージです

 さて、2013年が終わって2014年が始まりました。大みそかはお店で本格的なそばを食べるのもいいですが、身近でおいしいカップそばで年を越した人も多いのではないでしょうか。そこで頭に浮かぶのは、あの2大カップそば「日清のそばどん兵衛」と「マルちゃん緑のたぬき天そば」です。私なんかは年末にこれらのテレビCMが流れてくると「ああ、今年も終わりだなあ」と思ったりします。

 そこで今回は「そばどん兵衛」VS「緑のたぬき」と題し、2013年の大みそかを制した年越しそばはどちらだったかを分析してみたいと思います。なお今回は、2013年12月25〜31日までに購入されたものを「年越し(カップ)そば」と定義して集計します。

全体では「ほぼ互角」 しかし地域で見ると?

 まず全体総計を見てみましょう。ほぼ互角の戦況ですが「そばどん兵衛」が56%とやや押しているようです。一方、地域別で見ると「そばどん兵衛」が西日本で圧倒しているのに対し、東日本では「緑のたぬき」がリードしています。この現象は、東西のうどんそば文化と関係しているのでしょうか。

 もちろん、食文化以外にも広告宣伝の投下量や棚のシェア争いなどもあるでしょうし、一筋縄では読み解けません。さすがは、30年以上しのぎを削ってきた2大ブランドの戦いという感じがします。

photo そば地域別集計グラフ

年代・性別で掘り下げると意外な結果が

 今度はここからさらに掘り下げて、年代別と性別で違いを分析してみましょう。すると、「そばどん兵衛」がやや押しつつほぼ互角――という傾向は全体結果と同じですが、男女ともに50代以上で「そばどん兵衛」の人気が高い様子が見てとれました。

 個人的には「そばどん兵衛」のサクサク食感の天ぷらは、「緑のたぬき」のふわふわ食感の天ぷらよりも若年層向けだと予想していたので、サクサク天ぷらが高年者層に人気があるのは意外な結果となりました。

photo そばクロス集計グラフ

番外編:年を越しても戦いは続く!「年明けうどん」の勝敗は?

 では最後に、最近よく耳にするになった「年明けうどん」の分野でも両ブランドの戦いを見てみましょう。ここでは「うどんどん兵衛」と「赤いきつね」のデータを対比してみます。

 全体総計はそばと同じく「ほぼ互角」ですが、「赤いきつね」は東日本での支持がさらに高いようです。さらに年代別と性別で見てみると、「30代×男性」「40代×女性」「50代以上×女性」で「赤いきつね」の人気が高く、そばと異なり「うどんどん兵衛」を逆転しているのが分かります。

photo 年明けうどん地域別集計
photo うどんクロス集計グラフ

 以上、データから見る「そばどん兵衛」「緑のたぬき」の対決は楽しんでいただけましたでしょうか。

 最後のうどん編での逆転劇などを見ると、両ブランドとも生活者に支持されていることが分かります。人によっては売り場で「そばどん兵衛×赤いきつね」「うどんどん兵衛×緑のたぬき」といった異種の組み合わせで購入し、気分によって食べ分けている――といった光景も見えた気がします。機会があれば今後そうしたタッグ戦の分析もしてみたいですね。

調査概要

  • 調査対象期間:2013年12月25日〜31日
  • 調査対象地域:全国
  • 調査対象:家計簿アプリReceReco登録レシート
  • 調査対象レシート数:1334
  • データ分析:古谷野良太(データサイエンティスト)

筆者紹介

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平野健児

1980年京都府生まれ。神戸大学文学部卒業後、サイバーエージェントを経てWeb関連の新規事業支援で独立。WebサイトM&Aの「サイトストック」など多数の新規事業を立ち上げる。現在はブレインパッドにて無料家計簿アプリ「ReceReco」(レシレコ)の立ち上げ、運営を手掛ける。


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