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ATM内部データを不正取得、預金引き出し 保守委託先の元社員逮捕

» 2014年02月05日 20時14分 公開
[ITmedia]

 横浜銀行のATMの内部情報を不正に取得し、キャッシュカードを偽造したとして、神奈川県警は2月5日、支払い用カード電磁的記録不正作出などの疑いで、保守を委託されていた富士通フロンテックの元社員(46)を再逮捕した。男は数千万円を引き出していた疑いがあるとみられ、県警が窃盗事件として調べている。

 富士通フロンテックと、同社に業務委託していたNTTデータは2月5日、それぞれ謝罪した。

 横浜銀行などによると、男はATM保守管理業務上のソフトウェアトラブル解析作業の際、ATMを利用した顧客のカード情報を不正に取得し、キャッシュカードを偽造した。カード情報を不正取得したのはキャッシュカード80口座とクレジットカード52口座で、横浜銀以外の口座だったという。

 男は約50口座から約2400万円を引き出した疑いがあり、県警は昨年男を逮捕。横浜銀は12月に県警から連絡を受け、NTTデータ、富士通、富士通フロンテックと捜査に協力していたという。

 保守管理はNTTデータが横浜銀から委託を受けたもので、NTTデータがATMベンダーの富士通に再委託し、富士通グループの富士通フロンテックが担当していた。被害範囲は特定され、再発防止策を高じているため、今後同様の手口の被害の発生はないとしている。

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