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Facebook、“ほぼ人間レベル”の顔認識技術「DeepFace」を発表

» 2014年03月19日 14時05分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Facebookの人工知能(AI)ラボが、顔認識技術「DeepFace」に関する論文(リンク先はPDFダウンロード)を公開した。

 この技術は、ディープラーニング(深層学習)と呼ばれるニューラルネットワーク技術を採用している。Facebookは昨年12月、人工知能研究ラボを立ち上げ、深層学習を研究するヤン・ルカン教授を所長に迎えた。

 DeepFaceの2つの画像の顔の識別精度は97.25%で、人間(97.53%)とほぼ互角という。従来の顔認識技術より25%精度が上がったとしている。

 実験には、公開されている画像データベースやFacebookにアップロードされている4030人の440万点の画像、米GoogleのYouTubeの動画内の顔データを集めたデータベースを利用した。

 DeepFaceは画像内の顔から3Dモデリング技術で正面を向いた顔の画像を作り、これを1億2000万以上のパラメータを持つマルチレイヤーのデータにしてニューラルネットワークで共通ポイントを解析する。

 deepface 1 角度のついた顔画像から正面向きの画像を作る(hはgを回転させた画像)
 deepface 2 解析の概念図

 この論文を紹介したMIT Technology Reviewによると、Facebookは6月にIEEEが開催するカンファレンスCVPRで研究の成果を発表するという。

 DeepFaceはまだ実験段階の技術だが、将来的にはFacebookの自動顔タグ機能などに採用されるのかもしれない。

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