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GPM主衛星がとらえた初画像公開 降水の3次元分布を詳細に

» 2014年03月26日 11時37分 公開
[ITmedia]

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と米航空宇宙局(NASA)は、2月末に打ち上げた「全球降水観測計画主衛星」(GPM主衛星)が太平洋上の降水の様子をとらえた初画像を公開した。

photo GPM主衛星の二周波降水レーダーがとらえた温帯低気圧の降水の三次元分布=JAXA/NASA

 全球降水観測計画(GPM計画)はJAXAとNASAの共同ミッションで、地球全体の降水を観測するのが目的。GPM主衛星は2月28日に種子島宇宙センターから打ち上げられ、初期チェックアウト中の3月10日午後10時39分ごろ(日本時間)に取得したデータを初画像として公開した。

 画像では日本の東の太平洋上に発達した温帯低気圧による降水の様子がとらえられている。GPM主衛星の特徴の1つ・二周波降水レーダー(DPR)による降水の3次元分布では、高度7キロにわたる降水の強さの分布が把握できる。2つの周波数による観測を組み合わせたアルゴリズムにより、強い雨から雪までをカバーした3次元分布が得られ、水平分解能は5キロ/高さのサンプリング間隔は125メートルと、降水の空間構造を詳細に観測できる。

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