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指輪型デバイス「Ring」炎上 出荷遅延・デザイン変更……「9月末発送に向け量産中」と開発会社

» 2014年09月02日 11時42分 公開
[岡田有花,ITmedia]
画像 KickstarterのRingプロジェクトページ

 日本のベンチャー・ログバーが開発した指輪型のウェアラブル端末「Ring」のプロジェクトを掲載した「Kickstarter」のコメント欄が炎上状態になっている。当初は7月出荷予定としていたが、その後8月末に延期。さらに9月末に延期した。デザインも当初の発表から変更しており、支援者から返金を求める声が高まっている。

 同社は9月2日、ITmediaの取材に対し、「現在、今月末発送に向けて量産が進んでいる状況」と説明。「今月から情報発信も頻繁に行っていき、サポート体制も整える」としている。

 Ringは、指輪型の本体を指に装着し、指でジェスチャーを描くだけで、Bluetooth経由で接続した外部デバイスや、家電との中継機器「Ring Hub」を介して接続した家電を操作できるという製品。Kickstarterでは3月〜4月にかけて支援を募集し、25万ドル目標に対して88万ドルが集まった。

 ただ、支援募集終了後に、バッテリーの持ちへの不安やAndroid対応の遅れなどが明らかに。出荷は当初7月を予定していたが、8月末に延期され、さらに9月末に延期された。

画像 Ringの当初のデザイン(左)と、変更後のデザイン

 また、8月半ばにはデザイン変更が発表されたが、「当初のデザインより安っぽい」と支援者から不満が高まっていた。

 Kickstarter設置された、作り手と支援者が交流できる掲示板には、支援者から機能に対する疑問や返金の問い合わせなどが殺到しており、炎上状態になっている。ログバーからの返信は、支援の募集終了前の3月25日が最後で、その後に投稿された問い合わせには答えていない。

 ログバーは9月2日、ITmediaの取材に対して、「現在、今月末発送に向けて量産が進んでいる状況」と説明。支援者全員に行き渡る数を用意しているという。

 デザインについては「通常利用がしやすいようなシンプルなデザインにした。素材は金属で、タッチセンサーが向上したことによりデザインに自由度が増し、より使いやすく洗練されたデザインとなった」と説明している。

 また、「サポート体制が整っておらずKickstarterの支援者の方にはご迷惑をおかけしているが、9月中は発送状況やRingアプリなどについて随時KickstarterのUpdatesから配信するなど情報発信も頻繁に行っていき、サポート体制も整える」としている。

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