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MicrosoftのナデラCEO、女性技術者についての“誤った発言”を即日謝罪

» 2014年10月10日 13時31分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Microsoftのサティア・ナデラCEOは9月9日(現地時間)、女性技術者のための年次カンファレンス「Grace Hpper Conference」に登壇した際の発言について、従業員向けの公開書簡で説明・謝罪した。

 このカンファレンスは、テクノロジー業界で活躍する女性を支援する非営利団体Anita Borg Institute for Women and Technologyが主催し、Microsoftもスポンサーになっている。

 ナデラ氏はMicrosoftの取締役でもあるHarvey Mudd College校長マリア・クロウェイ氏と登壇した。講演の終わりに、クロウェイ氏が昇給を願い出ることをためらっている女性技術者に対してアドバイスを、と促したところ、「給料アップを頼むのではなく、組織が適正な昇給をすると信じることだ」とし、「昇給を求めない女性は良いカルマ(サンスクリット語で「結果を伴う行為」の意)を持ち、良い結果を得られるだろう」と語った。同氏はインド出身だ。

 nadella サティア・ナデラCEO(左)とマリア・クロウェイ氏(右)

 この発言を「女性は昇給を願い出るべきではない」と受け取った多数の女性がTwitterで不満をツイートし、ナデラ氏はすぐに「女性が昇給を要求するべきかについての私の発言は不明瞭でした。技術業界はジェンダーによる給料格差をなくすべきであり、バイアスによる昇給は必要ありません」とツイートした。

 従業員宛書簡ではさらに、「私の答えは完全に間違っていた。(中略)男性と女性は同等の労働について同等の給料を支払われるべきだと信じている」とし、昇給が適切だと思うなら、そう要求すべきだと、発言の誤りを認めた。

 同氏は、「このカンファレンスで貴重な教訓を学んだ。来週の(社内の)月例Q&Aミーティングで皆さんと話し合うのを楽しみにしている」という言葉で書簡を締めくくっている。

 講演の様子はこちらで視聴できる。

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