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戦艦「武蔵」発見、8年にわたる探索実る ポール・アレン氏、乗組員悼み日本政府と協力の意向

» 2015年03月04日 19時26分 公開
[ITmedia]

 海底に沈む戦艦「武蔵」を発見した米Microsoft共同創業者のポール・アレン氏は、8年以上にわたって海底に眠る巨大戦艦を探索してきたという。乗組員を悼み、発見した武蔵については日本政府と協力し、日本の伝統にのっとった方法で敬意を持って扱いたいとしている。

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 武蔵が見つかったのは、2月に始まった調査活動の最終段階だったという3月1日。アレン氏が保有する全長126メートルの巨大ヨット「オクトパス」号のチームが、無人探査機を使って水深1000メートルの海底で発見し、高解像度カメラの映像から武蔵だと確認したという。

photo 艦首部
photo 水上機発進用のカタパルト
photo 重さ15トンのいかり

 アレン氏は父親が米陸軍に従事していたことから第2次世界大戦史にで強い関心を持っていたという。武蔵について「まさにエンジニアリングの驚異であり、建造に至った技術と努力に対し、1エンジニアとして深い感謝の意を捧げている」と述べている。

photo 主砲座
photo 89式12.7センチ砲
photo 漢字が読み取れるバルブハンドル

 探索に当たっては4カ国の戦史データを使い、武蔵が撃沈されたシブヤン海の新しい地形データや最新技術を活用した。アレン氏は発見した武蔵について、戦没者の墓所として慎重に敬意をもって扱うとしている。

 武蔵は旧日本海軍の大型戦艦で、大和型の2番艦。1944年10月24日、レイテ沖海戦で米軍機の猛攻を受け、シブヤン海(フィリピン)で撃沈された。

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