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地球上最大の小惑星衝突跡、オーストラリアで見つかる 幅400キロ

» 2015年03月24日 20時01分 公開
[ITmedia]

 幅400キロに及ぶ小惑星衝突跡がオーストラリア中央部で見つかったと、オーストラリア国立大のチームが3月23日に発表した。幅400キロに及ぶ巨大なものだが、過去に起きた生物の大量絶滅との関連は分からないという。

photo 衝突時に溶けた跡がある岩石のサンプルを調べるアンドリュー・グリクソン博士=ニュースリリースより

 衝突跡は地下を掘削することで判明。小惑星は衝突前に2つに分解したとみられ、それぞれが直径10キロほどあったという。

 衝突跡は3億〜6億年前の岩石に覆われていたが、衝突した時期は具体的な特定できていないという。3億年前だとすると「これに対応する大量絶滅イベントが見当たらない」と同大のアンドリュー・グリクソン博士は述べ、3億年より前に衝突した可能性があるのではないかとしている。

 成果は地質学誌「Tectonophysics」に掲載された。

 6600万年前の白亜期末に恐竜などが絶滅した大量絶滅は小惑星の衝突が引き起こしたと結論されている。白亜期末を含め、過去に5回起きた大規模な絶滅は「ビッグファイブ」と呼ばれ、3億年前より過去にはオルドビス紀末(4億4400年前)、デボン紀後期(3億7400万年前)に起きており、カンブリア紀末にも多くの生物が姿を消したが、それぞれ理由は特定できていない。

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