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「上場直後の下方修正」などIPOで相次ぐ問題、日本取引所が対応策 証券会社・監査法人に協力要請

» 2015年03月31日 20時17分 公開
[ITmedia]

 日本取引所グループ(JPX)は3月31日、新規株式公開(IPO)した企業の経営者による不適切取引や上場直後に業績予想を大幅に下方修正するケースが相次いでいるとして、審査の強化や企業に詳細な説明を求める対応策を発表した。

 昨年12月に東証1部に上場したソーシャルゲーム開発・運営のgumiは、3月5日に業績予想を大幅に下方修正し、13億円超の営業黒字としていた予想を一転、4億円の赤字になると発表し、市場にショックが走った。

 JPXは今後、上場時に新規公開企業が公表する業績予想について、前提条件や根拠の適切な開示を要請し、上場直具に業績予想を修正する場合、「特に丁寧な説明」を求めるとした。

 また経営者の不適切取引について上場審査を強化するほか、上場予定時期の集中緩和を求めていく。昨年は年間80社のうち12月に28社が集中していた。

 証券会社と監査法人に対してもJPXの対応策を周知するほか、「新規公開の品質確保に向けた適切な対応」を要請する。

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