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「これが1つの完成形」――「Xperia Z4」発表 ソニー、「商品力」でiPhone対抗へ(1/2 ページ)

» 2015年04月20日 15時54分 公開
[岡田有花ITmedia]

 「Xperia Zシリーズの1つの完成形だ」――ソニーモバイルコミュニケーションズは4月20日、スマートフォンのフラッグシップ製品「Xperia Z4」を発表した。前機種のZ3より小型軽量化し、カメラやオーディオ性能を高めるなど基本機能を強化。「ソニーの技術を惜しみなくつぎ込んだ」(十時裕樹社長)という。ソニーのモバイル事業は立て直しの最中だが、今後も商品力の強化でライバルに対抗したい考えだ。

 Z4は同社が「最重要市場」と位置付ける国内市場に今夏以降に投入。新規ユーザー獲得に加え、Xperiaシリーズ旧機種からの買い換え需要取り込みも狙う。海外は一部市場での投入を検討するが、時期や地域は明らかにしていない。

画像 Xperia Z4を持つ十時社長(中)
画像 ボディカラーはホワイト、アクアグリーン、カッパー、ブラック

 Xperia Z4は、厚さ約6.9ミリ、重さ約144グラムと薄型軽量の本体に、約5.2インチのフルHD(1920×1080ピクセル)ディスプレイを搭載した。ボディはアルミフレームとガラス素材を組み合わせ、コーナー部は透明樹脂カバーを付けて傷つきにくくした。

 OSはAndroid 5.0、CPUは64ビットオクタコアのSnapdragon 810、メモリはRAMが3Gバイト、ストレージが32Gバイト。IPX5/IPX8相当の防水性能とIP6X相当の防塵性能を備えている。SIMカードスロットとSDメモリーカードスロットを一体化し、USB端子はキャップレスにした。


画像 Xperia Z4(ブラック)
画像 背面から

画像 厚さは約6.9ミリに薄型化
画像 USB端子はキャップレスながら防水対応

 「“カメラスマホ”を究めることを目指した」(同社の田嶋知一シニアバイスプレジデント)――SNSでの写真共有ニーズの高まりに対応し、カメラ機能を強化。約2070万画素のメインカメラと約510万画素のサブカメラを搭載。ISO 12800の高感度撮影に対応し、暗い場所でも撮影しやすくした。サブカメラのレンズは焦点距離25ミリと広角で、複数人での“自分撮り”にも便利だ。

 オーディオ機能では、ソニーが独自開発したコーデック「LDAC」に対応。Bluetooth経由の場合にMP3(128Kbps)と比べ約3倍の情報量を伝送可能で、ワイヤレスでも高音質なサウンドを楽しめるという。Play Station 4(PS4)と接続し、PS4で再生中のソフトで遊べるリモートプレイ機能も搭載。

 「現在お届けできる最高のデザイン、カメラ体験、エンタテインメント体験を詰め込んで研ぎ澄ませた」と田嶋シニアバイスプレジデントは胸を張る。


画像 Android Wearとの連動も
画像 PS4リモートプレイ対応

「商品力」でiPhoneやGALAXY対抗へ “スマホ以外”への参入も

 ソニーは不振が続いていたモバイル事業の立て直しに取り組んでおり、十時社長は昨年11月に社長に就任。社長として初めて臨んだ同月の記者会見では、スマートフォンのモデル数を削減し、ソニーの技術を生かした高付加価値モデルに集中。2016年度以降に安定的に収益を確保できる体制構築を急ぐと説明していた。

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