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楽曲数25.5万曲 最新カラオケ「JOYSOUND MAX」 ユーザー発のオリジナル楽曲、無料で配信可能に

» 2015年06月01日 17時12分 公開
[山崎春奈ITmedia]

 エクシングは6月1日、業務用通信カラオケの最新モデル「JOYSOUND MAX」を発表した。25.5万曲を超えるラインアップと、生演奏を元に開発した新音源で量と質の両方を強化。ユーザー投稿によるオリジナル楽曲の投稿・配信が無料になり、スマートフォン連携機能も拡充する。リリースは7月上旬を予定。

photo JOYSOUND MAX

 業界最多となる25.5万曲をそろえ、ポップスはもちろん、演歌やアニメソング、ボーカロイド楽曲など幅広くカバーする。音源も既存のハードウェア音源を全面的に見直し、52Gバイトに及ぶカラオケ専用の高品質なソフトウェア音源「X-Leben」を独「MAGIX SOFTWARE」と共同開発。例えばピアノは88鍵、5種類のベロシティでサンプリングを行っている。新音源のために社内に専用スタジオを新設し、リアルなサウンドを追求する。

photo 曲に合わせてタップすればメロディにあった伴奏が
photo リモコンからも演奏できる。選べる楽器は10種類以上

photo スマートフォン内の動画をカラオケの背景にできる

 楽曲面だけでなくスマートフォンとの連携で機能面も強化。曲検索や予約ができるアプリ「キョクナビ」に新機能を追加する。演奏中に伴奏を入れられる「いますぐミュージシャン」では、ピアノやギター、ドラムなど10種以上の楽器から選び、その場で実際に演奏したり曲に合わせてタップしてメロディにあった伴奏を加えたりできる。カラオケ画面の背景映像を手持ちの映像に差し替えられる「スマホでムービー送信」は、サプライズやパーティー向きの機能だ。

 一般ユーザーが自作曲を投稿し、全国のJOYSOUNDに無料で配信できるサービス「うたスキ ミュージックポスト」もスタートする。既存サービス「キョクプロ」では5000円(配信期間180日)の有料サービスとして提供していたが、サービスリニューアルで無料化。楽曲数をさらに充実させ、ユーザーニーズに応える。

photo メジャー曲と同様にバンド名や曲名で検索できるほか、投稿楽曲をまとめたコーナーも
photo インディーズのご当地アイドルの楽曲をライブ映像と合わせて

 インディーズに強く、ボーカロイド楽曲も積極的に扱ってきたJOYSOUNDだが、昨今の音楽ジャンルの細分化や好みの多様化に応える供給を自社内で行うのは限界がある。ユーザーが自ら制作・発信する形で補完してもらえれば――という狙いだ。PVも合わせて投稿すればカラオケ画面に表示され、楽曲だけの登録であればジャンルやテーマに合わせたPVを選ぶことができる。「友達のバンド、好きなボカロP、ご当地アイドルなど、自分の好きな人の楽曲を求めてカラオケに足を運んでもらえれば」(説明員)と、新たなきっかけとなることを期待する。

photo 曲調によってボーカルアシストの歌手は決められており、ユーザーで変更はできない。斉藤和義「歌うたいのバラッド」は赤咲湊

 バーチャル歌手が人間の代わりに歌う「ボーカルアシスト」機能も増強。JOYSOUNDからWindows用ソフトウェアとして販売されているColor Voice Seriesのパワー系「赤咲湊」「黄咲愛里」、バラード系「緑咲香澄」「白咲優大」、昭和系「銀咲大和」「金咲小春」の6人の歌声で、日本語楽曲のほとんどが歌唱可能となる。担当者によれば、英語、中国語のボーカルアシストも検討中だそうだ。いずれCeVIOで公開されるかもしれない。

 神谷純会長は「『うまく歌わなきゃ』『空気を読んで周りに合わせなきゃ』という窮屈なカラオケではなく、自分の好きな曲をめいっぱい楽しんでもらうにはどうすればいいかを念頭に置いて開発したJOYSOUNDの自信作。25万曲のポテンシャルを生かしてもらうべく、新しく自由な楽しみ方をさらに提案していきたい」と意気込んでいる。

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